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「柏フットボールジャーナル」鈴木潤

攻守においてアグレッシブさを見せ、可能性を感じさせた勝点1/高円宮杯U-18プレミアリーグEAST第5節 柏U-18 vs 青森山田【レビュー】-無料記事-

高円宮杯U-18プレミアリーグEAST 第5節

柏U-18 1−1 青森山田

得点者:2分 檀崎竜孔(青森山田)、40分 細谷真大(柏)

●スタメン

GK小久保玲央ブライアン、DF真家元彦、杉井颯(C)、吉田新、藤本隼斗、MF小野寺巧、山下雄大、FW森海渡、正田徳大、鵜木郁哉、細谷真大

 

いきなり立ち上がりにPKを与え、2分に失点するビハインドからのスタートとなったが、今年のチームは様々な点において違いを感じる。

例えばシステム。柏のアカデミーといえば、これまではアンカーを置いた4−3−3を用いていたのに対し、「今日はアタッカー陣が調子が良かったので、彼らを起用するために4−4−2で臨みました。システムに人を当てはめるのではなくて、調子の良い選手がピッチに立つという考えのもと、その4人を一緒に使うとなったら、4−4−2がいいと判断しました」と山中真監督が話してくれたように、システムありきではなく、起用する選手の特徴でどのようなシステムが最適なのかという試みへと変わっている。

さらに攻守両面でアグレッシブさが見られ、守備では球際の強度、プレスの勢いに加え、攻撃でもこれまでどおりボールを保持して丁寧なビルドアップをベースにしながらも、全てを落ち着かせてスピードダウンしてしまうのではなく、縦に速く攻めるときはその状況に応じて攻撃を仕掛けていく。あるいは敵陣深くまで入ったとき、やり直しのためにバックパスを選択するのではなく、アタッカーは少々強引にでもゴール前に入っていく。そういう姿勢が何度も見られた(*U-18の具体的な取り組みに関しては、下記の山中監督のコメント参照)。

40分の得点は、山下雄大を起点に、鵜木郁哉、小野寺巧とつなぎ、最後は細谷真大が決めるギャップを突いた柏らしい得点だった。また後半には森海渡がストライカーらしくボックス内で仕掛けて放ったシュートはポストとバーを直撃し、得点には至らなかったものの、「自分で持って行ってシュートまでいく形を見せてくれたのは、彼の成長を垣間見ることができた」と山中監督は彼の仕掛けた姿勢を前向きに捉えた。

試合は1−1の引き分けに終わり、決定機の数を考えれば勝てる試合であり、そこで勝ちきれなかったのは確かに課題ではある。ただ、このチームが見せてくれたアグレッシブなスタイルは、今後へ向けての可能性を大いに感じさせてくれた。

 

試合終了後の監督・選手コメント

○山中真監督

「今日はアタッカー陣が調子が良かったので、彼らを起用するために4−4−2で臨みました。システムに人を当てはめるのではなくて、調子の良い選手がピッチに立つという考えのもと、その4人を一緒に使うとなったら、4−4−2がいいと判断しました。立ち上がりにPKで失点してしまいましたが、前半のうちに追いつき、後半は狙いどおりの攻撃ができたと思います。

迫力はいつも求めています。サッカー選手として、生き残っていくためには上手いだけではダメです。『みんながうまいのはわかっているよ、サッカーのアイデアを持っているのはわかっているよ、そこに力強さを加えていこう』と話しています。攻撃も丁寧にプレーするし、ボールを大事にします。だけど、『スピード感、ゴールに迫っていくプレーは絶対に必要だよ』と、シーズン始めに話をしてトレーニングをしています。

シュートがポストやバーに当たる不運もありましたが、森海渡が今まではどこかで味方に譲ってしまうところがあったのが、今日は自分で持って行ってシュートまでいく形を見せてくれたのは彼の成長を垣間見ることができたと思います。あの姿勢を持ち続けて、精度を上げていってほしいと思います。

この3試合、内容を見れば悲観するゲームはなくて、自分たちがやりたいことはおおよそ選手たちがプレーしてくれています。選手が自分で選んで、自分で決めてプレーしてくれています。そういう姿勢は悪くないと思っていますが、その中でゴールを守れりきれない、相手にちょっと前に出られて失点してしまうプレーが結果につながってきています。例えば鹿島に負けた試合も、市船に負けた試合もそういう試合でしたので、そこは相手を見習うべきというか、ゴール前の直結するプレーは彼らの良いところですし、彼らから学ぶべきところはあると思います。そういうところもトレーニングに加えてやっています」

 

○杉井颯

「また僕が失点に絡んでしまいました。(PKを与えてしまった)ああいうところでファウルをしないで奪えるか、そこは自分自身の課題だと思います。海外の一流選手は、激しいプレーをしてもファウルをしないで奪っていけます。でも前半のうちに同点に追いついて、後半は何度もチャンスがありました。僕も最後のセットプレーではチャンスがあったので、あそこで決めていれば勝点3が入ったので、それで決められなかったのは普段の練習でも足りないところがあったからだと思います。ああいうところで決められる選手になりたいです。

清水戦も鹿島戦も攻撃陣は点を取ってくれているのに守備陣が耐えられないのが勝点を積み上げられない原因です。清水戦に関しては僕は2失点に絡んで、でもそれがなかったら勝てた試合でした。そういうのでもカバーできるチームであれば本当に強いチームになれると思います。誰かがミスをしてもすぐにカバーをする。本当はミスをしないのが一番いいんですけど、大事なのはミスをしてしまった後です。清水戦では1失点目に絡んだ後に2失点目にも絡んでしまいました。去年、中川創くんに言われたんですけど、一流選手はミスをしても5秒で切り替える、だから2失点目には絡まないと言われて、その通りだなと思いました。僕もそういう選手になりたいと思います」

Reported by 鈴木潤

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