「柏フットボールジャーナル」鈴木潤

個の力で殴り勝ったのではない。2得点の背景にある緻密さが生んだ逆転劇/J2 第33節 柏 vs 愛媛【レビュー】

明治安田生命J2リーグ第33節

柏 2−1 愛媛

三協フロンテア柏スタジアム16:04KO

得点者:45+2分 藤本佳希(愛媛)、60分 染谷悠太(柏)、80分 江坂任(柏)

●スタメン

GK中村航輔、DF瀬川祐輔、染谷悠太、鎌田次郎、古賀太陽、MF三原雅俊、小林祐介、クリスティアーノ、マテウス サヴィオ、FWオルンガ、江坂任

愛媛とやるときは、多分そう(ボールを動かされる展開に)なるんだろうなとある程度は予想していた」と鎌田次郎は後手に回った前半を振り返った。

試合開始直後のマテウス サヴィオのアクシデントによって、ジュニオール サントスを起用した。柏は右サイドのクリスティアーノも前残りする傾向が強く、彼は献身的にプレスバックを繰り返すようなタイプではないことから、守備時には愛媛のストロングポイントである両WBを誰が見るのかがはっきりせず、そこで起点を作られる。右SBの瀬川祐輔、左SBの古賀太陽が相手のWBの対応に引き出されると、飛び出した背後をシャドーに狙われ、今度は中央のCBが出ていかざるを得ない状況を作られてしまった。

前半終了間際の失点も、古賀とともにジュニオールが長沼洋一を挟み込んで守備をすれば、ああやって簡単にゴール前の近藤佳希にパスが入ることもなかっただろう。。

中村航輔のビッグセーブにも助けられ、悪いなりに耐え続けた前半だったが、アディショナルタイムに失点を許し、0−1で折り返した。

ハーフタイムを挟み、ネルシーニョ監督の修正によって後半は試合展開がガラリと変わった。

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