「柏フットボールジャーナル」鈴木潤

ネルシーニョ監督「今日の結果は勝点3に相応しいものだった」/J1 第27節 柏 vs 横浜FC【試合終了後コメント】

○ネルシーニョ監督

「非常に難しい試合になるだろうなと予想して向かった試合だったんですが、相手も前節は勝っているということで非常に高いモチベーションと新加入の選手が躍動している上向きの状態でしたので、我々としてはアラートにゲームに入りました。ただ、今日は序盤から自分たちのテンポでゴールを目指し、攻撃の形も作れていましたし、チャンスも作れて前半に点を取れたので、非常に良い入りができたと思うんですが、ただ相手にセットプレーから失点を許して同点に追いつかれてから、ハーフタイムに入ってそれでも前半にやれていることを継続しさえすれば自ずとついてくると選手たちに伝えて、ゲームテンポ、活力も衰えることなく、後半も非常に良い入りができたと思います。結果、蓋を開けてみれば我々が最終的にこのゲームを制することができました。序盤からの選手たちの献身的な戦いぶりと仲間意識というものが、今日の結果をもたらしたと思いますし、今日の結果は勝点3に相応しいものだったと思います」

 

−今日は戸嶋選手が攻守に目立ちました。ケガから復帰して今日が初めてのフル出場でしたが、彼のコンディションの向上とパフォーマンスについてはいかがでしょうか?

「サチローとはこの間のゲームが終わった後に少し1対1で話す機会を設けて、長期戦線離脱を強いられていたぶん、なかなかゲームのテンポに入れていないという印象を私が持ちました。あとは球際で本来足が出るところで一歩、二歩、もう少しアグレッシブに守備に行けるんじゃないかという話をしました。とは言っても実質ほぼ1年、彼は複雑骨折の影響で戦線離脱を強いられていたので、彼に伝えたのは現状は心配しなくていい、ただ思い切りやってほしい、その代わり毎試合自分の持っているすべての力を出し切ってくれ、100%でやってくれと、それをつなげていくことでしか、彼の自信、戦術感も含めてリカバーしていけないんだぞという話をしました。60分でも70分でもいいから自分の出し切れるもの全部を出し切って欲しい、それがいつか100%になる日が来るからという話をしていたんですけど、今日は見事に100%で90分戦い抜いてくれて、かつ非常にゲームの中でキーになる働きをしてくれた、素晴らしい出来だったと思います。彼には自分をセーブしながら誤魔化しながらやっているうちは、戦術的な理由で彼を替えないといけない状況もひょっとしたらあるかもしれないと話をしたんですけど、良い意味でこちらの期待を裏切ってくれました。非常に素晴らしい出来だったと思います」

 

−後半は20分ぐらいまではチームとして決定的なシーンを作れませんでした。その中で攻撃の選手を替えずに使い続けた理由は?

「単刀直入に言うと替える必要がなかったということです。Jリーグは90分を通してどちらかのチームがワンサイドのゲームをするということがほぼほぼ不可能な、非常に厳しくタフで難しいリーグだと思っていて、90分の中で勝負を決めるということが大事になってきます。先ほど後半の20分までは決定機が作れなかったという話でしたが、当然ながら相手もうちの出方をずっと見ているわけです。相手の監督もタッチライン際でうちの出方を見ているわけです。それと同様に、うちの攻撃を牽制しようと後半は相手も出方を変えてきました。サッカーというのは駆け引きのスポーツですので、相手が変えてきた出方に対してこちらも次の手を打たなければいけない。ただ、ゲームのを相対的に見たときに我々が80%ゲームを支配できていたと思うので、残りの20%、この数字が正しいかはさておき、うちが主導権を握っていたゲームですので、その中でやり方を何か変える必要はないと判断しました。今日のゲームを終えて、次のゲームまでは日数が開きますので、選手を温存して次の試合に備える必要もありませんでした。今日起用した選手については、最後まで戦ってもらって出し切ってもらっていいんじゃないかと考えていました。ただ、チームの戦い方に何か不具合があって変える必要があったかというと、そうではなかったというのが一番の理由です」

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