「柏フットボールジャーナル」鈴木潤

ネルシーニョ監督「非常に拮抗した良い内容のゲームだった」/J1 第12節 柏 vs 浦和【試合終了後コメント】

○ネルシーニョ監督

「点こそ入りませんでしたが、非常に拮抗した良い内容のゲームだったんじゃないかと思います。両チームが勝利を懸けてお互いにハードワークをし合いながらお互いのスペースの奪い合いが序盤から続いていました。前半はうちの守備の部分で相手のボランチに球を引き出され、そこから前向きにクサビを入れられる時間帯が続いたので、前半からそこに関しては声をかけていたんですけど、ハーフタイムにそこを修正して、後半に入ってからは我々が良いテンポでボールを動かせていましたし、攻撃の一連の良いサイクルも見られました。この厳しい戦いの中で勝点1をしっかり積めたことは私自身満足しています。選手たちは終始それぞれの役割のもとハードワークをしてくれました。次につながる勝点1だったんじゃないかと思います」

 

−前半の途中から細谷選手の立ち位置を変えて、後半は不用意なスペースを与えることなく守備が安定しましたが、前半から後半にかけての修正については?

「今日の相手の浦和は非常に精度の高いビルドアップができるチームでしたので、そのチームに対して中盤にスペースを空けてしまうのは致命的で、そこをまずしっかりケアしようと、スタートは2トップの(森)海渡と(細谷)真大が横関係で前からプレスに行くゲームプランを持って入ったんですけど、ただ相手のゴールキックを高い位置でプレスをはめる際に、2トップを横関係ではなく縦関係に変えることで、相手のボランチが流動的に動いてボールを引き出していましたので、そこをケアするようにということで、相手の2CBに対しては2トップのうち一人がプレッシャーに行く、それでSBに入ったボールに対してはオフェンシブハーフが連動して守備をハメに行くプランに変えました。そこに関してはハーフタイムに修正ができたので、真大、海渡のどちらともがそこを理解してピッチに入ってくれた分、前線からうまくスイッチが入り、後半は前からプレスがはまる時間が増えたと思います」

 

−今日は森選手をスタメンで起用しましたが、その理由と評価をお願いします。

「海渡に関しては今季からレイソルに加入したわけですが、それ以前から彼の活躍であったり、彼の特徴はこちらもずっと追いかけていました。トップチームのトレーニングに何回も参加させながら、ずっと追いかけてきた経緯がありました。彼はそもそもアタッカーとしての素質があり、得点を取る嗅覚、相手を振り切るだけの推進力、スピードがあります。今日の起用については前節の広島戦で貴重な2得点を挙げているところで、彼がしっかり準備をしてきてくれたことをこちらが評価した経緯があります。彼自身が掴んだチャンスだったと思うので、今日は得点こそ決まりませんでしたけど、常に相手のゴール近くにポジションを取りながら、常に相手の嫌なポジションを意識して取ってくれました。戦術的にも非常に良い重要な役割になってくれました。彼の特徴はボックスだけ、空中戦だけでなく、流れの中でうまくスペースを見つけてそこに入ってくる。ボールを引き出し方も非常に上手で器用さのある選手なので、実戦の中でこれから彼の良さを彼自身が引き出していってくれればと思います」

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