「柏フットボールジャーナル」鈴木潤

ネルシーニョ監督「今後を戦ううえで非常に意味のある勝利であり、勝点だった」/J1 第16節 柏 vs 清水【試合終了後コメント】

○ネルシーニョ監督

「今日の勝利は今後の我々の戦いを続けていく上では非常に意味のある勝利であり、勝点だったと捉えています。なかなかここまでホームゲームで思うように勝点を伸ばせていないゲームが続いていたので、ただ今日についてはゲーム序盤から終盤まで我々が支配したゲームの内容になっていたと思います。自分たちのテンポでボールを動かしながら、しっかりと支配できていたと思いますし、選手同士の距離感も良く、サイドから、中央から、いくつも攻撃の形を作れたと思います。ゲームの終盤に差し掛かったところで、相手もロングボールを入れて空中戦に持ち込んできた時間帯になりましたが、ただそこでも内野ディフェンスラインが持ち堪えてくれて、大崩れすることなく最後までやれていたので、最後まで戦ったことについてはチームとして評価できる部分だと思います」

 

−ここ数試合は非常に攻撃のバランスが良く、中央のスペースを使う場面、ディフェンスラインからのフィードで外のスペースを使うなど、チームとしてのスペースの突き方が共有されている印象を受けます。リーグ中盤戦に差し掛かり、チームの攻撃の向上、手応えはいかがですか?

「そこに関しては私自身も満足していて、アタッカー陣が思うように得点を決めることができない、もしくはチームが勝てない時期が続いたときは、外野から批判的な声をかけられることが多い。その中で選手たちはしっかりとトレーニングを積んでくれていましたし、少しでも自信を持ってゲームに臨めるように、少しでもゲームの中での判断というものが正しく行えるように、そういう細部にこだわって選手たちはこちらの要求に対してトレーニングに励んできてくれました。これは本当に彼らが真摯にトレーニングの向き合ってくれている成果だと思いますし、点が入るときも入らないときも周りの声を気にすることなく、彼らがしっかりと取り組んでくれた結果だと思いますので、前節に続いて今節も得点が入りましたけど、これはトレーニングがここまでうまく機能しているこちら側のセッティングもありますし、それに対して選手たちが真摯に向き合ってくれているというチームが出せた結果だと感じています」

 

−細谷選手が得点を決めましたが、G大阪戦、FC東京戦では今日と同じようなチャンスを彼は仕留めきれませんでした。チームが無得点の間、監督から攻撃陣にはどのような働きかけがあったのでしょうか?

「彼に限らず選手とはいつも対話することを大事にしています。真大はまだ若い将来性のある選手ですし、だからというわけではないですけど、毎試合毎試合、試合が終わった後には映像を見せて、何がうまくいって何がうまくいっていないのか、その細部を改善していこうという取り組みはこれまでもずっとやってきていますし、この間のゲームから彼に声をかけたことというと、ゴール前ではより積極性を持ってフィニッシュをしにいこうと、細かいことを言うといろいろあるんですが、うまくいっていないことに関してはしっかりと振り返って正しくアプローチをしていく。そのプロセスの繰り返しだと思っているので、彼自身、こちらが言ったことに対してはよく聞いて、謙虚に受け止めてくれています。彼自身が改善しようと意識を変えたことによって、生まれている得点だとも思っています」

 

−細谷選手がここまで先発出場と続けている理由と、昨年から成長した部分をお願いします。

「二問目から答えさせてもらいますが、彼の今シーズンの活躍は昨年とは全く違うと思っています。何が違うというと、彼自身が自信を持って試合に臨めています。彼の持っているストロングポイントをうまく使いこなせつようになっていると見ています。例えば体の使い方、スピード、もともと彼が兼ね備えているインテリジェンスであったり、相手の嫌なところ嫌なところを事前に察知して、相手より先にポジションを取ることは非常にスムーズに今シーズンはできています。今日のゲームに関してもそういったプレーが随所に見られたと思いますし、昨年はどうしても彼にボールが入ったときに相手にボールを触らせてしまうことが多くて、そこでボールを奪われてしまうことも出場した際には多く見られたんですが、ただ今シーズンはまず自分のところで収めて、自分よりも良い状態の味方をうまく使ってから背後へ飛び出す。よりゴールに近い位置でボールを触ることができているので、当然のことながら得点を生む機会も増えます。一問目に関しては、今言った理由で今シーズンは良い準備をして結果を残してくれている選手なので、試合にいくのは当然だと思います。ただ、このきっかけを掴んだのは彼自身ですので、怪我をした選手の代わりに入って、しっかり準備をしてくれていた分、出場機会をフルに活かしきったと、そういう経緯があって、今の彼があります。彼が先発で出場し続けている理由は、単純に彼の状態が良いからです」

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