サッカーの羅針盤

無料記事【Jリーグうぉっち】「長野パルセイロの希望」堂安憂①日本代表の弟・律の存在は「プレッシャーより嬉しい楽しいが大きい」

J3のAC長野パルセイロは最終節を残して勝ち点41としているが現在9位。最終節のグルージャ盛岡戦を残すが、すでに目標のJ2昇格には届かないことが確定している。シーズン途中に浅野哲也前監督を引き継いだ板倉裕二監督の退任も決まり、新たな監督候補の名前が浮上している状況だ。

ベテラン・中堅選手が多いチーム事情もあり、来季のJ2昇格に向けメンバーの刷新も必要になってくるかもしれない。

その中で「長野パルセイロの希望」として期待を集めるのが22歳の堂安憂だ。世間的にはオランダのフローニンゲンと日本代表で活躍する”堂安律のお兄ちゃん”としてしばしばメディアに登場するが、そうした背景を抜きに見ても非凡なタレント力を感じさせるアタッカーだ。

11月23日に行われたFC東京U-23との試合でも右サイドから多彩な仕掛けでフィニッシュに絡み、惜しくも自身のゴールはならなかったものの、1−0の勝利に貢献した。

その堂安憂に話を聞いた。

ここまでチーム2位の5得点。特に後半戦になって得点が増えている要因は「ボランチやってたので、そこから(サイドハーフへの)ポジション変更が一番大きいと思います」と語る。最近のポジションが右サイドハーフが弟の堂安律と一緒であることについてはどう考えているだろうか。

「まあ僕は左がいいんですけど。右利きと左利きでぜんぜん違うので、持ち方が。その時点で、だから僕が左だったらカットインに行くので参考にはしますけど、右の時は全く違うので、そこは参考にしてないです」

弟・律とのコミュニケーションは「しょっちゅうしてます」というが「サッカーの話はしないです。(オランダの話も)そんなのぜんぜん。本当にしょーもない話ばっかですよ」という。

--たとえばサッカー漫画の話?

堂安憂「サッカー漫画の話というより、漫画の話はしますけど、サッカーに限らないですよ、そこは。あとはしょうもない、ほんまに家の話とか、ご飯のこととか」

日本代表で取材陣にも明るく対応している堂安律。兄の憂も本人は「いやいや、そんなことはないですよ(笑)。律はわからないですけど、僕明るくないんでそんな。あんまり話すの得意じゃないので律と違って。僕は得意じゃない」と言いながらも気さくな対応が印象的だ。

堂安律がゴールを決めたときに「ファンタジスタ」の登場人物と同じパフォーマンスをしているが、それも兄の影響なのだろうか。

堂安憂「たぶん最初に読んだの僕ですね。僕が漫画とゲームめっちゃ好きなんですよ。それで律も観る様になったという感じなので。基本あいつが読んでる漫画は俺が先に読んでますし、ゲームは俺が先にしてます(笑)。でもパフォーマンスは知らなかったです。あれは「ファンタジスタ」におるんで、そういうキャラマルコ・クオーレが。(パフォーマンスを見た時に)真似したなと分かりましたけど

兄弟プロ選手としてやっていて、特に弟が日本代表に選ばれるまでになることでプレッシャーがあると見られるのが一般的だが、実際は違っているようだ。

堂安憂「プレッシャーはゼロですよ。全くないですね。逆に律が頑張ってるから、やっぱ自分も頑張ろうとは思いますけど、プレッシャーは逆に楽しいというか。それこそ、そういう時は話せるし。だからプレッシャーより嬉しい楽しいが大きいですね」

二人のプレースタイルには似ている部分もあるが「自分は律と違って体が違うので。あいつはゴツさもあるので、タイプは似てる様で違いますよね」と堂安憂は答える。特に憧れのような選手はいないようだが、参考にしている選手として二人の名前をあげた。

堂安憂「なんやろ、わからんなあ。でもサイドハーフなので試合前とかに観ているのはアザールかマンチェスター・シティのサネばっかですね。左サイドやってる時は(右利きの)アザールを見てますけど、サネは左利きで左サイドで持ってるので、逆に右サイドの参考になるから」

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