サッカーの羅針盤

【マリノスうぉっち】サガン鳥栖戦でボールが回らなかった理由①そのパスはもう読まれている

J1第33節で横浜F・マリノスはサガン鳥栖と対戦した。鳥栖を率いるのは10月18日に解任されたマッシモ・フィッカデンティ前監督から代わった金明輝監督。サガン鳥栖U-18を九州プリンスリーグの首位に引き上げるなど育成部門での目覚ましい活躍は記憶に新しい。

就任当初トップでの采配は未知数だったが、サガン鳥栖は前節まで2勝1分と成績を上げてきており、マリノスにとっても難しい相手になることは試合前から予想された。実際に試合がスタートすると目に見える現象が起きた。ボールがうまく回らないのだ。

サッカーの戦術は攻める側がスペースを見つけ、作理、突く、守る側はそれをさせないという対比で成り立っており、そこにわざとスペースに誘っておいて奪うといった応用も入り込んでくるが、基本的に試合の中でいかに相手のスペースを見つけて味方と共有しながら突けるかが得点の鍵で、マリノスがボールを回すのも第一はそのためだ。しかし、このサガン鳥栖戦ではほぼ試合を通してパス回しが機能しなかった。

結果的に前半29分に伊藤翔のゴールで先制したマリノスは後半に不可解なジャッジによるPKとロングボールからフェルナンド・トーレスに決められ逆転負けするのだが、1つの勝敗という以上に課題を突き付けられた試合として今後の参考にするべきかもしれない。

■布陣

サガン鳥栖

—————20権田——————-

13小林–3高橋祐–33オマリ–24安在

6福田–36高橋秀–14高橋義–40小野

———19東建—–9トーレス———

横浜F・マリノス

11遠藤———16伊藤———–19仲川

——14天野————-9大津———-

—————-6扇原———————

26イッペイ–2ドゥシャン–13チアゴ–27松原

—————-21飯倉——————

 

そのパスはもう読まれている

試合の立ち上がりは鳥栖がロングボールで来たためにマリノスが少し受ける形になる。3分ほどしてようやく流れが落ち着くが、最終ラインから丁寧に組み立てようとするマリノスに対して鳥栖が4-4-2の3ラインを意図的な配置にしてパスコースを切って来た。

4分のシーンを切り取って解説する。

(残り 1730文字/全文: 2788文字)

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