サッカーの羅針盤

【Jうぉっち】[ビルドアップ研究]清水エスパルス編:FC東京戦の前半11分の流れと意図を解説

[ビルドアップ研究]の第二弾は清水エスパルスです。

昨シーズンのリーグ王者である横浜F・マリノスで”参謀”を担っていたピーター・クラモフスキー監督が就任し、改革に踏み出したエスパルス。精度の部分ではかなり課題が観られるものの、選手たちも新しいスタイルでビジョンを揃えていこうと言う強い意識が感じられます。

FC東京との開幕戦から象徴的なシーンを抽出し、その基本的な志向を探ります。

清水エスパルス:4ー2ー1ー3

16西澤————–23ティーラシン——30金子

————————9後藤————————

————-20中村慶——–28西村————–

8石毛——-2立田———5ヴァウド—–21奥井

———————-32ヴォルピ——————-

FC東京

20レアンドロ——-27田川———9ディエゴ

——–8高萩———————7三田———-

———————–18橋本———————-

37中村帆—–3森重———–4渡辺—–2室屋

————————33林———————–

(田川とディエゴは時間帯で右と中央をチェンジ)

立ち上がりは3トップのFC東京がかなり厳しいプレッシャーをかけて来たことで、ボールを失うことなく進めたいと言うクラモフスキー監督の思惑とは裏腹に、いきなり前方へけるシーンやFC東京のディフェンスにパスルートを誘導されて、そこでカットされるシーンも目立ちました。

しかし、試合が落ち着いてくると徐々にエスパルスのビルドアップが明確になって行きます。その形から最初のチャンスになったのが前半11分でした。

FC東京のサイドチェンジが大きく流れて清水のゴールキックになったところから、ペナルティエリア内の右側でボールを持ったヴァウドに対して前線中央のディエゴがプレッシャーをかけますが、ボランチの西村恭史と中村慶太が深い位置まで下りて、ヴァウドと三角形を作ることで回避し、インサイドでパスを受けた中村慶太が縦にボールを運ぼうとします。

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