サッカーの羅針盤

【維新の風】熱戦必至!本気で勝ちに行く京都戦で何か見えるのか。渡邉晋監督の地道にして遠大なるビジョン

レノファ山口は京都サンガと対戦します。京都は元湘南ベルマーレの貴裁監督、山口は元ベガルタ仙台の渡邉晋監督というJ1の第一線で何度も対戦した指揮官の対戦ですが、現在の順位は京都サンガが勝ち点19で3位、レノファは勝ち点9で17位と開いており、下馬評も大きく違います。

しかし、2年での昇格を掲げるレノファ山口にとって現在の京都は格好の相手であり、もちろん維新を舞台に全力で勝ちに行く中で、どういうものが見えてくるのか楽しみなところもあります。1つ変化としては渡邉晋監督が「よりタイムリーに、スピーディーにいろんな情報を得たい」という目的で無線機を付けるようになっており、今後の戦いにも影響を与えそうです。

「京都さんは監督も代わって、新しい選手も入って昇格を見据えている。チョウさんとは個人的にも付き合いが長いので負けたくない。ただ、そこを意識しすぎて変になりたくはない」

そう語る渡邉晋監督に現在地とビジョンを聞きました。これまでも鹿児島合宿、開幕前、開幕後など色々と聞いてきましたが、さらに前に進んだ中での課題やテーマが見えてきているようです。

 

 

ーー無線機を導入したことに関連して聞きたいのですけど、北九州戦では3バック気味でボールを回すところに、相手があらかじめ3人をプレッシャーかける守備をしてきました。どうした状況でピッチ上の選手がすぐに気付いて変化させたら良いのか、ただ対応をしすぎてバランスが崩れてしまうこともありますし、どういう優先順位で考えていますか?

優先順位はもう選手です。プレーするのは選手なので、どんどん自分の決断で動いて欲しい。その局面での回答じゃないですけど、うまく行く術をどんどん出していって欲しいと思っています。ただ、そこで困っている状況が続くと、ベンチから何かしら手を差し伸べなければいけないので。

試合の前の段階、トレーニングを含めて事前の準備からどんどん引き出しを開けて答えを探すことが必要だと思うんですけど、そこもお互いが対策を練り合うので、当然ズレてくるものも出てくる。そういう状況で起きていることは何なのか。その現象を打開するにはどうしたらいいのかを伝えるのはベンチワークの1つでもあると思っています。

そこをトータルで考えて、選手がやっぱりそうやり方がうまく行くよねとか、そこまでやらなくてもいいんじゃないかというところをどんどん考えて、引き出しを増やして、状況に応じて引き出しを開けるのが理想だと思います。

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