「川崎フットボールアディクト」

【キャンプレポート】【二次合宿総括】第4回(全4回)中村憲剛独白「もっと質を問う集団になりたいし、その集団を自分はキャプテンとして引っ張っていかなければならない」(中村憲剛)

kengo

 

二次合宿総括レポートの最終回は、中村憲剛の独白で締めたいと思う。現時点でのチームの立ち位置について、様々な角度から口にしてくれたため、分割するよりもひとつの独立した文章として読んでいただいたほうが彼の真意が伝わるのではないかと考えたからだ。

憲剛については、昨季に引き続いてキャプテンとしてチームをけん引することになったが、チーム最年長という立場ということもあり、昨季とは違った心持ちでキャプテンを受諾した旨彼のブログに記載がある。

2015シーズンキャプテン

http://ameblo.jp/nakamurakengo14/entry-11990817518.html

今回はこれまでのように先輩方がいた中で務めてきたキャプテンとは違い、初めてチーム最年長のキャプテンとして先頭に立つことになります。
自分の中でその意味は小さいようで大きいと思っています

そんな憲剛が、沖縄合宿最終日に語ってくれた。

▼中村憲剛

■「前に進むためには、相手の嫌なところでボールをうけて、前を向いて、侵入していく」

――初めての沖縄合宿について、どんな感想を持ちましたか?
「まずは気候が良くてよかった。2日位、寒い日がありましたが、この気候は沖縄だからこそ。グランドも近いし、よかったです。ご飯も美味しかったですし、初めてきたけど何不自由なくできたのはすごく、よかったと思います。選手は無神経そうに見えて意外と神経質だから、そういう些細な環境の変化。ずっとやってたところから変わることにはリスクはあるんですけどね。けど、そういうところはほとんどぼくは感じられなかった。ピッチもよかったです」

例年宮崎で行われてきた二次合宿が今季から沖縄に変更になった。そうした環境の変化についてはこの中村憲剛の言葉に代表されるよう、特に選手の間にも不満の声は出ていなかった。キャンプ地の変更というのはかなり大きな決断を要することではあるが、事前に沖縄にクラブスタッフと芝の専門家を派遣し、ホテルの施設とピッチとをチェックし、問題のない事を確認していたことも大きかったはずだ。

「いずれにしてても、1次キャンプも2次キャンプも、みんなで過ごすことに意義がある。同じところに帰って、同じ所で食事して、そこで起きる何気ない会話とか、同じ部屋の人との関係で、ちょっとずつ新しい選手が入っていける。うちの場合、1次キャンプの時点ですでにみんな入り込めていましたし、2次キャンプはそれよりも深められたと思います。だから、合宿をやることが大事で、そういう意味ではやっていろいろなものが見えてきて、よかったんじゃないかと思います」

今年は選手の入れ替わりも多く、そういう意味ではチームの融和を早急に進める必要があった。そうした目的から合宿を見た時に、一次合宿時にすでにチーム内の心理的な距離は縮まっていたように見えた。その観点からも、今季の事前合宿は成功だと結論づけていいと思う。

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