「川崎フットボールアディクト」

【#オフログ】「Jリーグ2015シーズン 前半戦を振り返って」のメディアブリーフィング(1/2)概略(2218文字)

7月3日にJFAハウスにて、記者向けに「Jリーグ2015シーズン 前半戦を振り返って」のレフェリングについての説明会が行われました。

出席者は、上川徹(JFA審判委員長)さんと、廣嶋禎数(JFAトップレフェリーインストラクター)さんのお二人。

1時間半の予定が2時間を超える説明会となりました。

今回、冒頭の上川さんと廣嶋さんの説明と、「ペナルティエリア内、及び周辺のファール」の一つとして説明された、第12節のG大阪vs川崎における、大久保嘉人がファールによって止められたシーンに関しての質疑応答を紹介します。

まずは冒頭の前半戦のレフェリングについての概略です。

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上川さん
「(2015年の)折り返しだということで開催させていただきます。
今日は私(上川徹さん)と廣嶋(禎数さん)の2名で行います。

いろいろご意見あると思いますが、お互いの理解を深めるという意味で色々と質問をいただければなと思います。

ただ、スタンダードの説明をする時もそうですが、映像に出てくる選手を批判するわけではないですが、レフェリーも間違いを犯しています。そのレフェリーを批判するわけではなく、繰り返しますが、我々のことも理解していただきたいですし、判定でどういうことが起きているのかも理解していただきたいと」

上川さん
「簡単に振り返りますが、去年のW杯の結果を受けて日本協会、技術委員会ともディスカッションして、インテンシティ(激しさ、強さ)の高さというのがもっと日本のサッカーには求められるだろうと。そういう意味で、一度ハリルさんが日本のレフェリーは笛を吹く、ということをコメントしたということがありましたが、我々の考え方は反則があれば、そこは笛を吹く必要があれば笛を吹く。ですけど、選手がもしその反則を振り切ってプレーを続けようという意志を示してくれれば、そこにはアドバンテージを適用するというようなことは、笛吹きすぎるということではなくて、我々の仕事は反則が起きたら、どうするのか。笛を吹かずに目をつぶるのではなく、必要なときは笛を吹いて、アドバンテージを適用するときには適用する。これは全然考えは変わってませんし、あの技術委員会の方々ともそういう話はさせて頂いています。

その中で、タフさというところで、やはりファールでないものには笛を吹かないようにしよう、というところですね。どうしても選手のリアクションに騙されてしまったりとかということがあります。やっぱりそういうことは無くしていかないと、せっかく正しいプレーをしたにもかかわらず笛が鳴る。これは選手ととしては一番不信を持つことにもなると思っています。そこら辺で判定力を高める。その中で、フェアなタックルなのか。あるいは、ちょっとした違いなのかもしれませんが、アンフェアな反則になるようなチャレンジ。そこらへんは見極めを正しくして、つなげていこうということを今シーズン前にも考えてましたし、シーズンの途中の研修会でもそういう話をさせて頂いております」

■データの説明

・ファール
J1はファールの数が微増。
J2、J3は減少。試合は激しくなっている。コンタクトプレーはリーグの中で多く見られています。その中で反則の数がJ2に関しては減っている。J1は試合ごとに1つしか増えていない。
選手がフェアに激しくという意識でやってくれている。

・警告数
J1では+21
J2では、+4で微増。反スポーツ的がマイナス30
異議と遅延行為がそれぞれ+9と+14と増えている。
村井チェアマンが言っていることに対して、予防のマネージメントをしないといけない。
J3に関してはほぼ変わらず。

・退場
J1は退場が増えている。

J2、退場は増えてます。

J3も増えてます。

上川さん
「(2枚での退場者を念頭に)警告をもらっているなら選手も意識してもらって、1枚もらってるなら慎重なプレーをしてもらいたいですね」

・アクチュアルプレーイングタイム

上川さん
「長ければいいのかということではないですが、やり切るプレーが増えて、ゴールキック、スローインが増えたのかもしれないが、アクチュアルプレーイングタイムは減少傾向」

■2015 スタンダード
・競技規則を理解する
・フェアプレーの尊重
・エキサイティングなプレーを目指す
・リスペクトあふれる清々しいサッカーの創造

上川さん
「反則行為が少なくなってきた中で、腕や肘の不正使用は去年も少なくなっていましたが、今年もだいぶ少なくなってきたと思っています。顔の近くに腕を上げてプレーするというのは大きなケガにもつながる危険性があるので、そこの理解も進んできていると考えております」

上川さん
「シミュレーションについては、選手会の中でもお互いにそういう行為は辞めようということで声を掛け合っているようですし、プレーを続けようという意志を見せてくれてます」

・エキサイティングなプレーを目指す

上川さん
「アドバンテージは多くなっているという印象は感じられてますか?
この前選手会の理事の方々と話をする機会があったのですが、選手もすごくそれを感じてくれていました。試合中に判定に不満はあるがコミュニケーションを取ってくれるから、納得して次のプレーに切り替えられるということは聞いています。
良い協力で、我々が目指す清々しいサッカーというものが、少しずつ実現できているという印象は我々持っています。

リスペクトあふれるサッカーというのはお互いをリスペクトするということです」

以下、プレーの説明が続く。
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