「川崎フットボールアディクト」

【#オフログ】「Jリーグ2015シーズン 前半戦を振り返って」のメディアブリーフィング(2/2)大久保嘉人へのタックルの判定についてのQ&A(2981文字)

7月3日にJFAハウスにて、記者向けに「Jリーグ2015シーズン 前半戦を振り返って」のレフェリングについての説明会が行われました。

出席者は、上川徹(JFA審判委員長)さんと、廣嶋禎数(JFAトップレフェリーインストラクター)さんのお二人。

1時間半の予定が2時間を超える説明会となりました。

今回、冒頭の上川さんと廣嶋さんの説明と、「ペナルティエリア内、及び周辺のファール」の一つとして説明された、第12節のG大阪vs川崎における、大久保嘉人がファールによって止められたシーンに関しての質疑応答を紹介します。

これは、G大阪vs川崎戦の大久保嘉人へのファールに対する判定についてのQ&Aになります。

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ーー

上川さん
「これはだいぶ話題になったプレーですが…」

VTR始まる

G大阪vs川崎 大久保嘉人が止められる映像

記者陣
「酷いな」

上川さん
「酷いです。イエローカードですっと引いたんだと思うんですが、カードを覚悟して行ってると思います。酷いファールだというのは十分我々も理解していて、ただ、イエローカードは間違いないです。これは競技規則でなぞらえると…」

質問者
「これは得点機会阻止には…」

上川さん
「ならない。この競技者(藤春廣輝)が居なければ、得点機会阻止と考えます。やっぱ、この競技者が十分にカバーできる、そういう位置にいるということ。距離にいるということ、だというふうに考えます。レフェリーも十分に良いポジションで、全部が視野に入るところに居ます。あの行為は酷いですが、今の競技規則の考え方で行ったら、このディフェンスが位置しているので、決定的な得点機会阻止にはならない、というふうに考えます」

質問者
「距離は関係ないんですか?」

上川さん
「距離も関係あります。これがもし、こういうあたり(ペナルティエリア近辺)であると、(カバーのディフェンダーは)追いつけないですよね。
まだゴールとの距離が若干あります。これで何メートルくらいですかね。30mくらいありますかね。十分それだけの距離があれば、このディフェンス(藤春)はカバーできるだろうと、いうことで明らかな決定機会の場面とは考えません」

質問者
「これ、大久保くんが面白いことを言ってて、ディフェンスが時にカード覚悟でこういうことをやってくるのはままあることなので、それは仕方ないと。ただ、この場合、レナトが手前にいると思うんですが、あそこに残っていたディフェンス(藤春)が大久保に詰めてくれば、どフリーになるわけですよね、レナトが。で、彼が言ってたのが、レナトも居たんだから、これは確実に入っていたと。選手側から見た話ですけどね。それは二人の得点能力も自分たちで慮ってでしょうが、そういう選手の…。大久保はこれはレッドじゃないかと言ってたんですが、そこら辺はどうなんでしょうか(状況判断して、カードを出すべきでは?)」

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上川さん
「あの、その質問も来ました。ですけど、今の競技規則の考え方は、全体的な状況ではなくて、このプレー。このボールを持っている選手に対してどうなのか、というふうに考えないといけません。それしかないですね」

廣嶋さん
「ここで抜くと、完全に2対1になるということですよね。そうするとパスすればレナトがGKと1対1になるということを言われたんですが、競技規則では、今持っているボールホルダーが、GKと1対1でシュートを打てるかどうか、ということが競技規則に書いてあるので、それ以外については赤はないですね」

質問者
「じゃあ、ここにもう一人川崎の選手が居てもそれは関係ないと」

廣嶋さん
「関係無いですね」

上川さん
「守備側の人数と位置です」

廣嶋さん
「大久保選手が、このままファールがなければGKと1対1になる、ということでなければダメです」

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