「川崎フットボールアディクト」

【#オフログ】10月4日 世界的観光地の奈良の生活感と、奈良クラブの取り組み(関西取材記)

■春日大社の限定御朱印

朝7時半の高速バスに乗り、一路難波へ。運賃は3150円。時間はかかるが財布には優しい。難波で近鉄線に乗り換え、奈良に移動した。

当初はそのまま岡山に残り、神社巡りでもしようかと思っていたのだが、奈良クラブの矢部次郎さんから、就活生の支援イベントを行うと聞いて奈良に移動することに。

就活生イベントは14時〜18時までだとのことだったので、その前に奈良の神社仏閣を回ることにする。

近鉄奈良駅に降り、まず向かったのが春日大社だ。春日大社は今20年に一度の式年造替が行われており、御祭神が御假殿に移されている。その御假殿への参拝を記念して、平成28年11月6日の本殿遷座祭までの期間限定で特別な御朱印が用意されている。今回はこの御朱印をもらうべく春日大社を目指した。

近鉄奈良駅に着くと、1階にある観光案内所で春日大社への移動についてアドバイスをもらう。歩くと30〜40分はかかるということでバスで春日大社に移動。そこから東大寺、興福寺をめぐるという行程を取ることにした。


観光地図をもらい、春日大社行きバスで移動。平日だというのに人の多さに驚くが、ほとんどの参拝客は中国人のようだ。賑やかなのはいいのだが、一部、写真撮影に熱中するあまり参道から外れた灯籠の間に分け入る中国人の若者も居て閉口する。まあ、日本人の修学旅行生の賑やかさもまあまあのレベルだから何も言えない。それにしても、宗教施設だとか神域が持つ静謐さなどが感じられないのは少し残念。


お目当ての御朱印をいただき、そのまま東大寺二月堂から大仏殿へと移動する。大仏殿には中学校時代に来ているはずなのだが、ほとんど記憶がなく、久しぶりに見てその巨大さに驚く。


奈良の大仏というと、小学校時代に関西の方から転校してきた子が「わい、奈良の大仏の手のひらに乗ったことがあるんやで(想像込み)」とか言ってたのを今でも覚えている。あんな厳重なセキュリティのところに登れたのかどうか、未だに真相はわからない。

そこいら中に闊歩する鹿を見つつ、バスを使って興福寺(バス停・県庁前)に移動。阿修羅像を拝観する。あの微妙な表情は本当に奇跡的だと思う。刀工の横井さんに言わせると「あれと同じものは作れない」と言うものの一つなのだろう。ただしテクノロジーの存在を身近に感じ、実際に触れ合っている現代人は「3Dプリンターを使えばいいじゃん」とサラリといってしまいかねない危うさを持つ。

どちらも正解なのだろうが、そこに情緒を含めるのだとすれば「同じものは作れない。だから現物を見に来るのだ」派に属したいと思う。


東金堂の本尊である薬師如来を含めた仏像をありがたく見させてもらい、御朱印をいただきに行く。広島の中野さんが、神社とお寺の御朱印帳を分けているということを聞いていたので、それを真似するべくここ興福寺からお寺の御朱印ももらうことにした。事前に調べて、興福寺の御朱印帳には一枚目に阿修羅像が印刷されていることを知ってたので、東大寺の御朱印は泣く泣く断念。東大寺にはまた今度来ることもあるだろうから、その時にいただくことにした。

興福寺では、国宝の五重塔と三重塔が特別に同時公開されていた。特に五重塔はこれから解体修理に入るとのことでこの機会を逃すと次は6年後だと教えられ、拝観することに。五重塔の内部では、普段は見られない心柱が見えるようになっていた。直径は80cmほどで、3本の木を接ぎ木しているという。

国宝なだけにありがたく見せてもらったが、一つ気になったのが五重塔の内部にある階段のボロさ。明らかにクオリティが低いのだが、中の職員の方に聞いたところ明治期あたりに突貫で付けられたものだと言われていた。そこら辺のりんご箱で作られたような階段が未だに残されているが、今回の修復工事でどうするのか、気になるところ。


なお、五重塔は写真のように木材が痩せ、また組み合わせもズレていて隙間ができていた。これは修復が必要なのは仕方ない。

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