「川崎フットボールアディクト」

【#オフログ】インカレ制覇を影で支えた川崎U18・OBの吉田直矢

三笘薫(左)と、吉田直矢。インカレ制覇直後の駒場スタジアム前で

■筑波が日体大を圧倒
筑波大学と日本体育大学が対戦した2016年のインカレ決勝は、筑波が大量8得点を奪う意外な展開となり、8−0で勝利した。前半を3−0で折り返したこの試合、後半も順調に加点したことで攻撃的な切り札の三笘薫の出番はなかったが、川崎U18のOB選手の一人である吉田直矢がゲームキャプテンとして先発フル出場し優勝に貢献した。

独特のリズムのドリブルが話題の三笘薫の方が知名度は高いが、筑波をピッチ上でコントロールする吉田の貢献度は非常に高かった。先発した選手の中で唯一の4年生として、チームをうまくコントロールできていた。

この試合、立ち上がりから攻勢に出ていたのは日体大の方だった。その点について吉田は「予想していなかった」と発言。すなわち「相手がフォーメーションを4−1−4−1にしていて、前の試合から少し変えてきていた」こともあり、その対応に時間が掛かったのだという。

日体大のサッカーに対抗すべく行った修正は選手たちで実行。「(筑波の)前線と最終ラインの距離が少し開いていた」序盤に対し「自分たちで引き込んでから引っ掛けて、出ていこうということはチームとして改善できたかなと思います」と話す。筑波のFWに対し、前線からのプレスを少し弱め、全体をコンパクトにして相手の攻撃を封じるという対策を打ったという。

これが効果を発揮したことで、日体大は高い位置でミスを連発。筑波のカウンターが冴える展開となった。序盤にあった日体大の決定機が決まっていれば試合展開は変わっていたはず。ところが結果的に筑波がしのぎ、次々と追加点を決めてリード。8−0という一方的なスコアでの勝利となった。

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