「川崎フットボールアディクト」

【インタビュー】「街を嫌いになってほしくない。アウェイサポーターにも来てもらうことが凄く大事なことなので」(azzurro private salon宮田一信さん)(1/2)

東急東横線新丸子駅で下車し、等々力陸上競技場に徒歩で向かう道すがらにそのヘアサロンはある。ホームゲーム開催時に、対戦相手にちなんだ手書きの黒板を掲出しており、いつしかその内容が気になりはじめ、昨季は通年でツイッターで紹介させてもらってきた。今回はあの黒板を書かれてきたってazzurro private salonの宮田一信さんに話を聞かせてもらった。

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■店頭の黒板
--はじめまして。いつも試合に関する黒板をありがとうございます。勝手に写真を撮らせて頂いて、ツィートしてきてて一度話を聞きたいと思っていました。
「こちらこそ、取り上げていただいてありがとうございました」

--ところであの黒板ですが、いつから始められたんでしょうか。
「ここのお店を開業したのが2015年の3月です。もうすぐ2年になりますが、やり始めたのは開店当時から。ただその時のデータがどこにもないんです。書いて消してだったんですが、だんだん誰かに残しておいてほしいということを言われて、書いてフェイスブックに掲載するのが2015年シーズンの途中から。エスパルス戦(2015年7月25日2nd第4節)だったかFC東京戦(7月11日2nd第1節)くらいから記録が残っているのですが、でも反応が薄くて知る人ぞ知るくらいのものだったですし。だから誰かの記憶の片隅に残ってくれてればというか、刑事ばりに一生懸命に探して、その時のデータはないですかと当たれば出てくるかもしれないんですが、ぼくがもってるのは途中からです。ただただ書いてました」

--どういう思いで書かれたんでしょうか?
「地元を盛り上げたい、何かを返したいというのがここのサロンのコンセプトの一つで、ぼくこの辺が地元で生まれも育ちもこの辺で、ずっとサッカーもやってて、なので当然のようにフロンターレも地元のクラブですし、いろいろな活動で盛り上げてくれてることも知ってたので、自然に応援してたんです。開業する時に自分が地元に還元していくという時にフロンターレも盛り上げながらというのはずっとあったので」

--試合の日に通り道になってるので、サポーターの目にちょっとでも触れてくれればなと。
「そうですね。本当にぼくも心を込めてますが、そんなに足跡を残してやろうというような感じでもないので。街を嫌いになってほしくないので、フロンターレサポーターもそうですし、アウェイサポーターにも来てもらうことが凄く街にとっては大事なことなので。だから等々力でもアウェイサポーターに拍手して、ありがとうございましたという一言があって試合が始まりますよね」

--黒板にも、ようこそということで書かれてますよね。
「本当はバチバチに行きたいときもあるんですが(笑)、スポーツというのは街にとってありがたい存在で、みんな楽しめる。街が一つになるきっかけだなとずっと思ってたので。なので、フロンターレのホームゲームがあるときのみなんですがやらせてもらってます。一応ぼくは美容師で、仕事に人生をかけてやってますので、アウェイのときはさすがにやってません。やるとなると毎週土日が大変になっちゃうので(笑)。
ちなみにこの商店街のここの通りには旗が掲げられていて、等々力に行く方々にこの道を通ってもらう時にちょっとでも気持ちを高めてもらうために、ホームとアウェイチームの旗も掲示してます。商店街の予算があるんですが、任せるから2本必要なチームは買っておいてと言われてます」

--宮田さんが任せられてるんですか。
「ここの商店街の事業部の中にスポーツ部というのがあって、今はフロンターレを応援してくれています。川崎にはNECレッドロケッツさんやブレイブサンダースさんもありますし、選手の方もここに来てくださってる方が居るんですが、自分がちゃんと語れるのはまだサッカーだけなので。なのでまずはフロンターレを応援して、旗については頂いた予算の中で、じゃあガンバの旗を買おうとか、ジュビロのを買おうとか考えています」

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