「川崎フットボールアディクト」

【インタビュー】「サポーターがサポショに行くところの導線を作れてなかった。それでサポサポを作りました」(azzurro private salon宮田一信さん)(2/2)

■フロンターレとの関わり方
--宮田さん自身、どうフロンターレにかかわられてるんですか?
「色々とつながっていった感じです。プロモーション部の方から電話がかかってきて、フロンターレも色々と考えてくれてて、フロンターレが発信してサポーターがついてくる、街が盛り上がるのは簡単だという考え方なんですが、そうじゃなくて街が自然と盛り上がって、仮にフロンターレが勝てなくても、仮にJ2に落ちても、変わらずフロンターレを応援してくれる。街を盛り上げるというのが街とクラブの共存の仕方じゃないかということを考えてくれていると。そうなった時にある程度コアになる人が盛り上げるところがあるはずだと。もしくはそういう人が入ればどんどん盛り上がっていく事ができるはずだと。そこでエネルギーがある人、パッションがある人が居るといいなと思っていたと。もちろんそういう人はいろいろな地域に色々とおられてて、自発的に動いて街を盛り上げるフロンターレも応援してくれるという人。そういうところでぼくの話がいろいろなところから回ってきて届いたみたいです」

--どんな話をしたんですか?
「お互いの自己紹介と、何考えてやってるんですかってことで話して。プロモーション部としてはどんな考えをと聞いて。あのサポショマップの話は聞いてますか?」

--いえ知りません。
「新丸子から等々力競技場までは歩いていかれる方がまあまあおられる。理美容室が70軒ほどあります。新丸子から等々力競技場まで行く時に、等々力迷路とか迷宮とか言われてるんですが、じゃあ地図を持ってここからどこからでも歩いて行けるマップがあったらいいかなと。そしたらサポートショップがここだというのがわかったら、行き帰りで立ち寄ることもあるかもしれない。そう考えて作ろうと思って。一軒一軒回りました。三ヶ月間休み無しでした」

--そんなにかかりますか?
「飲食のお店は時間指定が多いんですよ。営業が始まるとダメだから3時に、4時に、5時にということで。そうなると一日に回れるところが数件しかなくて、これを作りたいときは、今はベースがありますが、いきなり商店街でぼくなんか始まって3ヶ月の状態で誰の顔も名前も知らない中で、こういうマップを作りたいんだって企画書をもっていって話しても最初は何だ何だってなる。でも話すことで今は10分〜20分って話をする関係になってます。そういうところで全軒を回って行きました。これはねこのしっぽで印刷したんですが、それも最初は何も知らずサポショで印刷会社だからいいかなと思って行ったところ、たまたま内田朋紀さんとつながって。それでこれを作るのに1万枚作ろうと。そうするとだいたい6万円かかると言われました。6万円を個人的に出すのは全然いいんですが、でもそうじゃなくてみんなで作ったと思えるようにひと店舗1000円ずつ協賛金としてもらってみんなで作りましたってやりたかったんです。なので協賛金を出してくれたお店の一覧がこちらになります。これを作った時に、新丸子っていくつか商店街が分断されてて、商店街って変な縛りがあって、またいでつながるとややこしくなる。つながれるんですが、ちょっと目を付けられるところが出てくるんですが、今回は商店街は関係なくフロンターレのサポートショップに行くことが前提だったので、それは会長さんにも挨拶して説明したんですが、それならいいんじゃないかなということで作りました。これを作る時にいろいろなお店といろいろな話をしたので、もう少しサポーターがサポートショップに来てくれたらと思います。サポーターとクラブは盛り上がるんですが、サポートショップまではそうはならない。それは一軒ずつ回って聞いてみてみなさん同じ考えでした。お店が点在しすぎなんですね。でも、みんなとだったらもっと大きな盛り上がりを出せるのではないかというご意見が多くて。それなら交流会をやろうぜ、ということで、Facebookでサポサポというユーザーグループを作ったということです

フロンターレ サポ♡サポショ
https://www.facebook.com/groups/374342326242289/
【メンバーになっていただいた方へ当グループの説明】
★どんなグループ?
川崎フロンターレのサポーターとサポートショップ・サポートカンパニーが一緒になって、チームはもちろん、川崎を盛り上げていくためのグループです。

--なるほど。
「サポートショップって全く横で連携できてないんですよね。だからこういうのを作る時にご挨拶したりしたところみんな熱い人ばかりで。それでつながって行きました」

--商店街横断は難しくても、サポートショップのくくりで行けばまとまれると。
「そうなんです。たとえばぼくが今からフロンターレの選手になるとかハリルジャパンに呼ばれるとかはほぼ不可能ですが…」

--うん、ゼロですね。
「いや、そこは『ほぼ』と言わせて(笑)。
まあ、全然ゼロですけど、フットサル1時間で筋肉痛ですからね。全然ゼロなんですが、三ヶ月休みなく回ればできるだろうと思ってやっていました。でも、商売やりながら時間を作るとか、ということではやれてなかった。これで儲かるかというとそれも分からない。でもずっとコツコツやってる中で、商店街の垣根を超えてやれたらすごいですね、ということでやっていっていろいろなところでつながっていって、プロモーション部の井上さんから話をしたいということになりました」

--2015年にうちのサイトで母の日プレゼントを選手に聞いたことがありました。サポートショップに繋げられないかなと思ったんですが、無理でした(笑)。でもそういう発想もあるのかなと思います。

【#オフログ】「電話では伝えきれない」と手紙を書く杉本健勇や「人間ドック」をプレゼントしたことがある小宮山尊信など、選手たちに母の日のプレゼントを聞いてみました
https://www3.targma.jp/kawasaki/2015/05/04/post2115/

「その企画にうちが乗るとしたらシャンプーを提案しますね。100mlで1000円とかするのがありますから。
サポショの拠出する協賛金も強化費になってるんですよね。それがもう少しわかってもらえたら、サポーターはもう少し集まってくれると思います。実はサポートショップは2011年をピークに少しずつ下がっていて。800件を超えてたのが、今は752とかになってますね。なのでサポショが減るとフロンターレの強化費が少し減るということに繋がるということもある。ちょっとずついろいろなものの積み重ねだということでね。でもサポーターがサポショに行くところの導線を、フロンターレもショップ側も作れてなかった。それを作れるようにしようかということでサポサポを作りました」

--活動的ですね。
「気がついたらいろいろな人から連絡が来るという事になってます。サポサポがうまく機能していけば街も良くなるだろうし、街が良くなっていけば人も増えるはず。ダイレクトではないにせよ、街を盛り上げられるのかなと思ってます」

--サポートショップは今年ももちろん継続するんですよね。
「実は2017年からサポートショップをやめます」

--えっ?
「それでサポートカンパニーになります」

--どういうことですか?
「サポートショップは、費用が年間1、3、5万円なのに対し、サポートカンパニーは、6万円〜100万円と額が違います。カンパニーは額が大きい分、なかなか居ないみたいです。どんな思いのお金にせよ、今ではサポショだけでも年間数千万円近いお金が集まっているといいます。後援会、商店街のつながりも含めてazzurroの宮田はサポカンになったんだということになると意見も言いやすくなったりとかあるかもしれないです。そういうこともあって、サポカンやりますと、そういうことです(笑)」


(取材・構成・写真/江藤高志)

宮田さんのインタビュー原稿の最後は、こちらの黒板で締めさせていただきたいと思います。

前のページ

1 2
« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ