「川崎フットボールアディクト」

元プロモーション部・高尾真人氏がカナダで起業。「カナダでの経験が衝撃的で、その価値観に惹かれた」【インタビュー】

「ここ最近のプロ志望の若い世代が目指すのは、欧州とかアジアが多いんですね。ところが万が一ケガをした場合に帰ってこざるを得ない。サッカー選手としてのビザが降りなくなってしまいますから。また契約してもらったとしても1〜2年の事が多い。言い方は悪いですが、プロを経験しただけという中途半端な選手が意外と多いんです」

高尾さんが目指すのはそうしたサッカーで全ての海外挑戦ではなく、軸足をキャリアに繋げられる海外挑戦のあり方なのだという。

「カナダの大学でサッカー選手がもらえる奨学金をもらいながらサッカー部に所属して、プレーします。もちろん北米のプロリーグへのトライアウトについては紹介して行きます」

まず必要な英語力を身につけるためにカナダの大学が運営する語学学校で英語を勉強し、その後大学に本入学。その間、サッカー部の一員として現地リーグでプレーし、プロを目指す。本格始動したわけではないが、すでに2人の日本人選手が高尾さんの仲介によりカナダでプレーしているという。

なお、カナダでの就学については英語検定試験で所定のスコアを獲得する必要がある。それを達成するまでの期間、大学が運営する語学学校で勉強し、TOEFL(トーフル)、もしくはIELTS(アイエルツ)というブリティッシュ・イングリッシュのテストで必要なスコアをクリアすればいい。

ちなみにアメリカの場合、TOEFLのスコアが基準に達していないと奨学金は出ないそうだが、カナダの場合はサッカーの能力を認めてもらえれば奨学金が出るそうで、そうした点でもカナダへの就学はハードルが低くなっているという。

「プロを目指す過程で英語を勉強します。もし仮にプロになれなくとも英語は残ります。プロを目指し闇雲に欧州やアジアに出ていくよりも遠回りですが、堅実です。もちろん英語は勉強しなければならないですが、英語は身に付けておいて損はないですからね」

なお奨学金については、これが認定されると学費がカナダ人向けの価格に抑えられることになる。外国人はカナダ人向け学費の3倍ほどになるとのこと。奨学金が降りれば学費を合わせて年間100万円程度で生活することが可能だという。

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