「川崎フットボールアディクト」

【レポート】JYC準決勝 2点差のリードを守れず。G大阪ユースに悔しい逆転負け

ボール支配率だけを見ればG大阪ユースを圧倒する前半32分。デューク・カルロスが先制点を決め1−0で後半に。後半開始早々に同点に追いつかれながらも69分に宮代大聖が2点目を。さらに74分に宮城天が3点目を決めて2点差にする勝負強さを見せた。もちろんG大阪ユースの反撃は予想できたが、逃げ切れない試合展開でもない。そんな試合はミスで暗転した。

2点目をアシストした小川真輝は「準々決勝のセレッソ戦も2点差を追いつかれてますが、そういうところがこのチームの弱さ」だと指摘。さらに「リードした時にもう一度相手を押し込めるくらいの。相手を圧倒する自分たちの技術だったり判断がまだまだ一人ひとり全然足りないなというのはすごく感じました」と悔やんだ。

83分の失点後。86分に4点目を奪えそうなチャンスがあったが、ここでダメを押せず。逆にカウンターを沈められて3−3に追いつかれてしまう。

最悪でも3−3で試合を終わらせなければならなかったが、90+2分にクリアボールが相手選手にあたり、そのままゴールに入るという不運な失点で逆転を許す。結果的にこの1点を跳ね返せず、3−4で敗れることとなった。

試合終盤にG大阪ユースは前に出て来ていた。そこで引き過ぎず、前に出過ぎず、という難しいバランスの試合運びを強いられていたが、この時間帯についてデュークは「相手あってのサッカーなので、相手によってサッカーを変えないといけないと思いました」と振り返る。もちろん自分たちのサッカーを貫いて勝ち切る強さがあればそれに越したことはないのだが、この日はミスも重なって逆転負け。結果論ではあるのだが、そうした試合を経験したことでより勝負へのこだわりを痛感したようだ。

勝っていれば11月19日に京都U18との決勝戦を迎えることとなっていたが、またしてもベスト4の壁を超えられなかった。

この結果、川崎U18に残された公式戦はプリンスリーグ残り3節と、プリンスリーグ上位に与えられるプレミアリーグ参入戦となった。

小川は「プリンスが残り3試合あるので、後輩にプレミアリーグを残すためにも残り3試合、再開まであと2週間ありますが、強いチームになれればいいかなと思います」と前を向いていた。

プリンスリーグ第16節の流経柏高戦は11月25日に行われる。ここまでに切り替えて臨んでほしいと思う。

(取材・文・写真/江藤高志)

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