「川崎フットボールアディクト」

小林悠と「奥さん」【コラム】

「嫁」、「妻」、「家内」。

これまでの取材歴の中、プロサッカー選手が実際に口にしてきた奥さんの呼び方だ。「嫁」という呼び方は、本来の使い方としては間違っているらしいが、テレビの影響もあるのか、また絶妙な距離感がいいのだろう。「嫁」を使う選手は多い。その一方で、古風な「家内」には風情を感じた。

2017年のJリーグ年間最優秀選手賞を受賞した小林悠にサプライズがもたらされた。長男の結翔(ゆいと)くんと真翔(まなと)くんとともに奥さんの直子さんが登壇。直子さんを見つけたときの小林の表情はあらゆるカメラマンをして「ごちそうさまでした!」と言わせるものだった。

その小林は、直子さんのことを常に「奥さん」と呼ぶ。検索をかけたところ、フロンターレの「奥さん」派は小林悠の他、奈良竜樹、森谷賢太郎、舞行龍ジェームズ、中村憲剛、車屋紳太郎といった面々。世の中の主流派のように思える「嫁」は、語感としては、べたつかず、若干突き放した言い方に聞こえるが、この「嫁」に比べると、パートナーへの思いやりの気持ちが語尾の「さん」に込めらているように感じる「奥さん」は優しい。

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