「川崎フットボールアディクト」

【レポート】J1 第5節 川崎vs広島 誤審を筆頭に目立つ審判団と堅守広島を崩せず。0−1で今季初黒星

■誤審
誤審は誤審なのだが、選手たちが口にしていたのは、広島の選手たちに囲まれていたあの抗議で判定が覆っていたのだとしたら、それは問題なのではないかということだった。

長谷川竜也のシュートがゴールネットを揺らした瞬間。等々力の視線がキャリア2試合目となる浜本祐介副審に注がれていた。浜本副審は、手に持ったフラッグを持ち上げようとして迷い、何らかの判定を下すことをやめたように見えた。

あのような場面において副審は、オフサイドと判断したのならその場で旗を上げてアピール。ゴールを認定すれば、センターサークル方向に走る。その両方をしなかった浜本副審は、一人での判定を諦めたことになる。

審判団による「オフサイドのジャッジがなかった」が「ゴールを認めた」とイコールであると判断した川崎フロンターレの選手たちは二人のブラジル人選手を除き自陣に戻る。もちろん逆転ゴールを奪うべく備えていたのだが、対する広島の選手たちは、浜本副審と、駆け寄った東城穣主審とを囲み意見を口にし続けた。

この時の広島の選手たちの意見が判断を覆す要素の一つになっていたとしたら、それはありえないことということになる。ただ、前述の通りゴールネットが揺れた直後、何の判定も下していなかった審判団が、その意見をまとめるまでに時間があるとしても不思議ではない、ということも事実だった。

審判団が独自の基準でオフサイドを認定したのか、それとも広島の選手たちの抗議を受け入れたのか。その意思決定のプロセスが見えないまま、同点ゴールかと思われた後半90分のシュートはオフサイドと判定され、1点差を追いつけないまま試合は終わってしまった。

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