「川崎フットボールアディクト」

【レポート】J1 第8節 仙台vs川崎 評価の難しいスコアレスドロー。またしても勝ち点3は手にできず

■知念の特徴
ゴール前の攻防が少ない試合だとは思っていたが、数字を見て驚いた。前後半で2本ずつ。合計でもわずか4本というのはここ最近では記憶にないレベルだ。8本を打った仙台の半分という数字にも驚かされたが、両チーム合わせてシュート12本という試合がそれなりに面白かったからまた意外だった。

西村雄一主審の判定は、時々自信満々な謎基準が混ぜ込まれていてストレスの原因にはなっていたが、総じてお互いの特徴がよく出る試合となっていた。

例えば前半の川崎フロンターレは、知念慶の特徴を最大化させた攻撃を試みていた。前線に待ち構える知念に、自陣の深いところからロングフィードが入る。177cmしかない知念は、187cmの屈強な常田克人と五分に競り合い、ボールを収め続けた。相手のプレスに押され、出しどころに迷ったディフェンスの選手たちにとって、これほどありがたいプレーはなかった。

例えば守田英正は知念のポストプレーについて「ありがたいですね。あれだけ強いですし、競れますし」と振り返る。ショートパスで試合を組み立てたいフロンターレの選手にとって、とは言えセーフティーネットとして知念が前線に張っている状況は、リスクを軽減させるという意味で大きかった。

ところがベンチは知念を使った攻撃を快く思っていなかったという。知念が悪いのではなく、知念に逃げすぎる攻撃は良くない、という判断だ。

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