「川崎フットボールアディクト」

【コラム】[イチゴショートと宅建・小宮山尊信1/3]きれいな膝と、チームプレーの判断

■イチゴショート
待ち合わせた喫茶店に現れた小宮山尊信は、セットで注文したイチゴショートを貪るように食べつくすと、そこから美味そうにコーヒーを飲み始めた。生きていることの楽しみの何割かに相当する食を厳しく制限してきたプロサッカー選手を今季引退。節制が不要で体のケアに気を使わなくても済む日常を満喫しているように見えた。

体重は?と尋ねると、測っていないのだと笑う。今回のインタビューをセットする際、取材後に顔写真を撮りたいと告げた時「体作っとかないと」と茶化した雰囲気のメッセージが返ってきた。どれほど増えているのか、おっかなびっくりなところはあったが、一見してそれほど体重が増えているようではなかった。

そんな小宮山が川崎フロンターレの一員になったのは2010年のことだった。当時のフロンターレはタイトルを目指し上昇気流に乗ろうと必死で戦っていたころ。そのフロンターレに隣町の尊敬すべきライバルチームから移籍してくれたことを喜ぶサポーターは多かったように思う。左サイドバックとして開幕スタメンを手にしてその実力を示しつつ、多くを語らない寡黙さが逆に人気を呼んだ。

その小宮山は、加入3年目の2012年にケガによる戦線離脱を経験する。直接的な原因はふくらはぎの肉離れだった。ただ、この頃から「謎の右膝の膝痛」が小宮山を悩ませ始めていた。

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