「川崎フットボールアディクト」

【えとーセトラ】ハリルホジッチ前代表監督解任で考える、監督選考に必要なもの【書評】

■監督選びの方法論
白井さんは監督選びについて「監督は結果や実績ではなく、クラブの原則から選ぶ」と書いている。もちろん「クラブ」のところは「代表」で置き換えて構わない。

白井さんは本書の中で「一時期、日本代表監督の選考が、その時々のW杯優勝国出身者になっていたことがありましたが、優勝国の監督がどの国にとっても最高の監督とは限りません。あくまでもチームの原則が先にあり、それを実現する方法論を持った監督を選ぶ方がロスなく次代への財産を残せるはずです」と書いてある。

日本サッカー協会の示す原則は「日本人らしいスタイルを持って戦っていく」こと。この抽象的な概念の元、日本サッカー協会は代表監督を選んできた。

日本人の体格に似た国で結果を残せた、ワールドカップで結果を残した監督、という理由で日本代表監督を選んできた過去があるが、そうした選考基準は説得的ではなく、次世代に残せる知見もない。

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