「川崎フットボールアディクト」

川崎フロンターレU-12がJFA第42回全日本U-12サッカー選手権大会で初優勝!【アカデミー】


○高田栄二監督
――今季の立ち上げからここまでを振り返って。
「1月に最初に見た時はまさか12月の年の瀬に優勝している姿は思い浮かばなかったですね。ダノンに行った代や、この大会でベスト16に行った代と比べるとこの代は力は少し落ちると感じていました。神奈川県大会が始まる前くらいから意識付けはしてきましたが、「本当に気持ちが入っているのかな」というのは感じていました。大会が始まってみると、準決勝、決勝うまく抜けることができました。全国大会前も6年生に緩いところが見られて『本当に大丈夫?』と何度も言いながらここへ来ました」

――大会を通じて選手の成長を感じましたか。
「先制されるとシュンとなって巻き返すようなところも無いチームでしたが、今大会で何度か逆転勝ちを経験したことで変わってきたのかなと思います。冷静にならなければ、とか先制されても巻き返せるとか話はしてきましたが、あの時ああだったから、というのは選手の中にもあったかもしれません」

――長身の田所選手へのロングボールだけにならないように考えられましたか。
「丁寧なビルドアップも目指すところではありますが、ロングボールも使いようによってはチャンスになります。相手を見ようという話はしていますので、相手が下がっていたらロングボールを使わずつなごうとか、取りに来ているなら背後を取っても良いとかそういう話はしています。ジュネッスさんの方が綺麗なサッカーをしていると思いますし、もう少しそうしたこともできるようにして、持っている個人の特長で抜け出せればもっと面白くて強くなると思います。うちはちょっとごり押しになってしまうところがあったので、(サッカーの内容やスタイルに関して)いろいろ考えるところはあります」

――今後中学年代へと進む選手たちに望むことは。
「中1のところが大事になります。ボールサイズ、ピッチサイズが変わり対応が難しく、体の成長に個人差がある中スタートしますので、うまく対応することが必要だと思います。心の揺れ動きが激しい年代で紆余曲折あると思いますが、自分のことに目を向けてしっかり取り組める自主性、自立性を持たないと戦っていけないと思います」


○田所莉旺
――一度は逆転を許しながらもPK勝ちできたことについて。
「自分たちは準々決勝も準決勝も逆転して勝ってきたので、そこは自分たちの自信につながっていましたし、監督やコーチが盛り上げてくれて、時間はたくさんあるから落ち着いてやろうと言ってくれたので、自信もつきましたし、うまく試合を運べたと思います。みんなで意思をぶつけ合って励まし合って戦えたのが良かったです」

――先制ゴールも決めましたが。
「みんなのプレーのおかげで、自分のところまでうまくボールが回ってきてゴールを取ることができたので、非常に嬉しいです」

――相手のテクニシャン10番川口遼己選手への対応について
「川口君がボールを持っている時、身長差があったので当たりに行くのが難しかったです。あっちはテクニックがあってそれは尊敬していますので、リスペクトの気持ちを持って戦うことができたと思います。(川口選手が湘南U-15へ入る見込みなので)常にライバルでいられるように自分自身努力していきたいと思います」

――優勝という経験を今後どう活かしていきたいですか。
「僕たちが優勝したことによって、僕たちはみんなからのチャレンジを受けます。受け身にならずに僕たちも挑戦者として戦っていきたいと思います」

(取材・文・写真/小林健志)

前のページ

1 2
« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ