「川崎フットボールアディクト」

新井章太を送り出す小林悠の涙【コラム】

■開始43秒の先制点

開始43秒で先制点を決めた小林悠が目指したのは、新井章太が待つベンチだった。走りながら咆哮した小林を出迎える新井を、あっという間にチームメイトが取り囲んだ。

「(点を)取ったら行くと決めてたので」と話す小林が新井から移籍についての思いを聞いたのは、札幌戦前日。羽田空港までの車中でのことだった。二人だけの車内で新井は小林に移籍の決断を伝える。

「(それまでもオファーについて)相談されてたので。覚悟はしてたので」と話す小林だが「でも、『マジか』って言うしかなくて。その時は隣に居ましたが、居なくなる来年とか、やばくなるんだろうなと思いました」とうなだれた。

その小林にとって新井は「チームで一番なんでも話せる」存在だったという。

「プライベートのこともそうだし、サッカーのことも。話して、苛ついてるときも理解してくれたあとに、もう一度前を向こうという気持ちにしてくれるのがショウタのいいところだったので。だからおれは、前向きになれるからショウタに(いろいろなことを)話してました」

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