【えとーセトラ】神戸25年目の初戴冠。新国立競技場こけら落としレポート
■ACL出場権
新国立競技場のこけら落としとなる神戸対鹿島の天皇杯決勝を取材した。
ご存知のとおり天皇杯は、2枠あるACLのストレートイン枠の一つで、天皇杯を取ることでプレーオフを回避して本大会に入ることができる。昨季リーグ戦3位の鹿島にしてみればすでにACLの出場権は手にしているが、それがリーグ戦3位枠の1月28日のプレーオフからの出場になるのか、2月11日のグループリーグ初戦からの登場になるのかの違いは大きい。なにしろ鹿島は元旦まで戦っているからだ。
その鹿島に対し、神戸はクラブ創設25年目の初タイトルのチャンス。ACLの出場権と合わせ、勝利へのモチベーションは高かった。
リーグ戦4位のフロンターレにとって今季のACL出場権は、鹿島の優勝にかかっており、そういう意味でも鹿島を応援するフロンターレサポーターは多かったのでは。
■新国立競技場
そんな元旦の天皇杯決勝が行われる新国立競技場はとにかく大きかった。とくにメインスタンドは、旧国立競技場とは違い、敷地ギリギリまで建屋が迫っており、威圧感を感じる作りに。またスタジアムの南側に作られたデッキの下部、掘り下げられたスロープの先にある報道受付を超えて入った記者控室の広さには驚かされた。五輪本大会でも記者控室室として使われるのであろう記者控室は収容力は十分だった。
スタジアム内にある記者席はメインスタンドの1階層に仮設されていた。1階層については、前列が特に酷評されていた。ただし、角度は割とつけられているようで、中段にある記者席は事前に言われていたほどの酷さは感じず。陸上トラック分だけ遠くはなっているが、それにしてもそこまで見にくいとも感じなかった。
2020年の仕事始めは新国立競技場での天皇杯決勝です。
メインスタンド1階に臨時記者席が設けられてますが、ここから見た感じではそこまで悪くなさそうです。 pic.twitter.com/qrtrmaesy9
— 江藤高志 (@etotakashi) January 1, 2020
また1階層のコンコースを一周してみたが、広々としたコンコースはかなりの人通りがあるにも関わらずそこまで体がぶつかることもなく、スムーズな移動が可能だった。
ゴール裏など、区切るべき境界では巨大なゲートで観客の出入りをコントロール。ちなみにこの日は、両チームのゴール裏への進入については、相手チームのグッズを身に着けていなければ問題なく通していた。
メインスタンド側のコンコースからは2階層目、3階層目に登る階段は見つけられなかったが、ゴール裏付近に設置されており、登ってみた。上に行くに従って俯瞰で見る視野角になるが、ピッチから極端に離れるようなこともなく、概ね見やすいスタジアムだと感じた。ただし座席そのものの居住性はかなり悪そう。前席との間隔がかなり狭く、一度座ると出入りが困難そうに見えた。通路も狭く、イベント終了後の観客の誘導を綿密に行わないとそこかしこで渋滞が発生することになりそう。そうした観客側の感想はすでにいくつか語られているようなので、一般客からの感想はそちらに譲りたい。