「川崎フットボールアディクト」

代理人に聞く「我々の本来の業務は文字通り、選手とクラブの間で選手の契約条件を仲介(代理)して交渉するということ」【不定期連載】1/2

サッカー選手にとって身近な職業の一つに代理人が挙げられる。Jリーグでは多くの選手が契約しているとも言われる代理人(正式には仲介人と呼ばれる)について、その仕事の実態を代理人Xさんに聞いた。

――今、Xさんはどれくらいの選手と契約しているのでしょうか?
「選手に加えて監督を合わせると、50人前後です」

――事務所の規模はどの程度ですか?
「当社はJFA登録仲介人とサポートスタッフ、自分も含めて総勢5人程度で、全契約指導者・契約選手のサポートをしています。規模としては、Jリーグで活動しているエージェントの中では平均的な感じではないでしょうか。大きい会社だと契約選手が100〜150人ぐらいいるところもありますが、その分サポートするスタッフも比例して多い。契約選手を増やすとその分スタッフが必要なので簡単には契約選手を増やせないですね。
契約選手との関係ですが、通常は出場する試合を視察してアドバイスする、という形態がほとんどです。あとは、試合に向けてのフォローになります。プラスアルファで、マネージメント契約もしている選手には競技外のサポートもします。サッカーの世界には、仲介人契約とマネジメント契約があるので、会社の特色によってサポート体制は違うと思います」

――具体的な仕事内容としては選手の契約全般ということでしょうか?
「本来はクラブとの契約交渉をするだけなのですが、それだけだと選手をサポートするという意味では足りていないと私は考えています」

――どういうことでしょうか?
「我々の本来の業務は文字通り、選手とクラブの間で選手の契約条件を仲介(代理)して交渉するということ。Jリーグの場合は、シーズン後に選手の所属クラブと契約条件を交渉しますが、それに加えて、シーズン中とシーズン後に移籍先を見つけるということも大きな業務の一つです。当然移籍先クラブと契約条件も交渉します。より良い契約条件を勝ち取るには、第一に選手の価値が高いことが重要なので、まずは選手自身が活躍することが大切です。そのために、当社は側面支援に力を入れています」

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