「川崎フットボールアディクト」

代理人に聞く「誰かが動くことで、誰かの穴を埋めないといけないので、次からまた連鎖が生まれる」【不定期連載】1/2

代理人Xさんに代理人業について聞く不定期連載、初回は代理人(仲介人)という職業のあれこれについて伺った。今回はシーズン開幕後に行われた馬渡洋樹選手の移籍とそれに関わる事情などについて聞いてみた。

――ここで移籍の話を伺いたいのですが、コロナ禍が広まる前に、フロンターレから岡山にGKの馬渡洋樹選手が移籍しました。これはどういうケースだったのでしょうか?
「GKの移籍は、フィールドプレーヤーとは違って特殊なんです。
基本的にほぼ序列が決まってる中で移籍するわけです。各クラブともファーストからフォースまでだいたい順位が決まっている中で、ある程度何番手か明らかにした上での移籍が多いです。もちろんケースによっては露骨すぎるとの配慮から、2番手、3番手を争ってくれと、ぼやかして言われることもあります。
あまりないのは、1番手と2番手を争う形で移籍してくれというパターン。基本的に、1番手を取るときは、あなたは1番手GKです、という形の移籍の方が大半だと思います。
GKというのは必ずいなければならないポジションですし、あまりにもライバル関係が激しいとチームマネージメントで支障をきたすと考える強化は少なくない。
もちろん例外はあって、過去の浦和みたいに、山岸(範宏)と都筑(龍太)とで毎年ファーストを争うみたいなライバル関係はありました。ただ、日本代表クラスのGKが同じチームに二人いて争うみたいなことは今はあまりないですね。
セカンドがスタメンとして定着するパターンは、ファーストがケガした時に出て活躍するということが多い。基本的にシーズン開幕前には序列は決まってますから。だから移籍マーケットにおいても、それまでの序列通りに話が進むことが多いですね」

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