「強気」が試合展開を左右しそう。難敵を相手に、サッカーの楽しさを見せてほしい/J1 第2節 川崎vs鹿島【プレビュー】
■想像を超えた中断期
2月22日の鳥栖との開幕戦の試合前。記者控室はいつもの雰囲気だった。新型コロナは流行の兆しを見せていたが、まだどこか他人事に思えた。そんな控室で、政治家が飛ばしていた軽口に乗っかった。
「日本には梅雨があるから大丈夫」
梅雨以前に、気温さえ上がってくれば、問題ないと思っていた。
そんな考えが甘いということを、すぐに思い知らされた。
Jリーグは2月26日のルヴァンカップ第2節から、3月14日のリーグ戦第4節までの延期を発表。それでもまだ取材の門戸を開いてくれていたフロンターレの対応が変わらざるを得なかったのが、3月17日の田嶋幸三JFA会長コロナ感染のニュースだった。
17日午後。広報から練習取材の対応が一旦中止されるとの連絡が入る。その後、4月7日の緊急事態宣言により、日本社会は大部分の経済活動を休止。トップチームの活動も停止したことで、フロンターレとの接点は完全に途絶した。
結局練習取材が再開されたのは6月2日の全体練習再開時から。これだけ長い期間フロンターレから隔絶されたのは初めてのことだった。
この間危惧していた事がある。多くの人にとって、サッカーがない日常が、新たな日常になってしまっているのではないかということ。再開されるJリーグもまずは無観客で行われるリモートマッチでスタートする。どれだけの人がサッカーのある日常に戻ってきてくれるのか。不安で仕方ない。
緊急事態宣言が解除されて以降、新型コロナはその感染者数を不気味に増やし続けている。またあの自粛期間に連れ戻されてしまうのではないか、という怖さもある。
それでも、リーグは続いていく。サッカーがある日常を求める人たちのために。スポーツが持つ力を、信じる人たちのために。
医療現場や生活を維持するために必要な業務に就かれていた、いわゆるエッセンシャルワーカーのみなさんがいてくれたおかげでたどり着けた再出発点。この事実に感謝しつつ、いよいよ2020年シーズンが再始動する。相手は難敵鹿島だ。
ポイント1「いつ、どのタイミングで対戦するにおいても非常に大事な相手」
ポイント2「強気の必要性」
ポイント3「4-3-3」
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