「川崎フットボールアディクト」

緊迫感のある好ゲームは、セットプレーからの3発で決着。名古屋に雪辱しリーグ新記録の11連勝に到達/J1 第23節 川崎vs名古屋【レポート】

J1 第23節
10月18日(日)(19:03KICKOFF/等々力/10,161人)
川崎 3 – 0 名古屋

■目先を変えて、結果を出す
ある程度の時間的な幅を持って攻守が入れ替わる、拮抗した試合だった。

たとえば序盤、15分ごろまではフロンターレの圧倒的なペースで進むが、一転名古屋が20分頃まで押し返す。ともに分厚く攻める時間を持ちながら、ゴールは死守。そういう意味で緊迫感のある試合になっていた。だからこそ、セットプレーの威力は抜群だった。

フロンターレの攻撃を跳ね返し続けていた中谷進之介は悔やむ。

「セットプレーの対策は、いつも前日にスカウティングをして、その時の練習で毎回対応するので。いつも通りの対応はしたつもりです」と話す中谷は、続く言葉を「けど」で接続させる。

「やっぱり憲剛さんから田中碧選手にキッカーが代わったところで1本目やられてしまったので。キックの質と言うか、そういうところもしっかり頭の中に入てやらなければいけなかったです」

試合前日の名古屋のセットプレー練習はいつもどおりの問題ないものだった。ただし、キッカーが代わった場合の検討ができていなかった。名古屋の準備のその上を行かれてしまったとの悔しさが滲んでいた。

フロンターレにとってこの日4度目のCKの場面。中村憲剛はCKを田中碧に譲る。

「1点目は、前日の練習のところで。キッカーをオレと碧のところで分担しているところもあったので。目先を変えるという所で。碧に蹴ってもらって」と話す憲剛は球種の違いに言及。

「球種がちょっとオレと違うので」

田中の蹴ったCKに対し、ニアの谷口彰悟がうまくボールをスラすと、ファーサイドで準備していた三笘薫が落ち着いてボールを蹴り込んだ。

「準備したことがしっかりはまったなっていう。あの1点はかなり大きかった」と憲剛は振り返る。

前半終了間際の44分。拮抗した試合をフロンターレが動かした。

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