「川崎フットボールアディクト」

三笘薫、神谷凱士の両選手が算数ドリルの実践学習を行う【ニュース】

フロンターレは2009年度より算数ドリルを作成し、市内の公立小学校6年生全生徒に配布してきた。今年度も算数ドリル下巻の配布が完了。こちらは10月から来年3月まで使用されるとのこと。フロンターレは例年、この算数ドリルを使い実際の問題を選手たちがグラウンドで説明する体験学習を行ってきた。今季はコロナ禍の状況下ということもあり学校を訪問することはできなかったが、オンラインの形で10月27日に実践学習が行われた。

参加したのは今季大卒の三笘薫と神谷凱士の両選手。テーマは「平均」で、リフティングの回数を利用して平均値などを求め、平均の利用方法などを学んだとのこと。

写真提供/川崎フロンターレ ©KAWASAKI FRONTALE

授業を終えた三笘薫は「直接会うことはできませんでしたが、今日のような機会でサッカーを通してフロンターレを身近に考えてもらえて、加えて勉強も頑張れるような取り組みは素晴らしいことだと思うので、今後も継続してやっていきたいです」と発言。

一方、神谷凱士は「リモートでしたが、初めて子どもたちにサッカーを教えるという貴重な体験が出来て良かったです。子どもたちが、失敗しても諦めずに取り組んでくれたのでその姿勢を見てこっちも励まされました。いつか小学校を訪問して一緒にサッカーをしたりしたいな、と思いました」と振り返っている。

子どもたちの諦めない姿勢については神谷が言及しているが、この点については三笘も指摘しており、三笘は初心を思い出せたと次のように述べている。

「今日の子どもたちは失敗しても何度も何度もチャレンジしてくれて、そういう姿勢から初心を思い出させてくれる機会でした。算数とかが苦手な子たちもいたと思うのですが、サッカーを結び付けて好きになってもらえたら嬉しいです」

写真提供/川崎フロンターレ ©KAWASAKI FRONTALE

両選手とも算数は苦手だったとしているが、三笘はその算数との向き合い方について「僕も算数はあまり得意ではなかったのですが、解けない問題も答えを見てでも『なんでこうなるんだろう』と考えることが大事だと思ってやっていました」とコメントしていて興味深かった。

ちなみに神谷は「僕も子供の頃は算数とか、計算する系は苦手でした。社会とかが得意な教科でした。」と述べつつ、コロナ禍の中、収容人員に制限が残るなどの環境の中のサッカー選手の役割を次のように述べていた。

「試合もなかなか観に来れない環境が続く中、僕たちサッカー選手の役割は元気を与えることだと思っています。こういうイベントで少しでも子どもたちが元気になってくれたら嬉しいです」

その神谷はまだ試合には絡めていないが、前向きにサッカーと向き合っているとして、コメントを締めくくっている。

「個人的にはまだ試合に出られていないですが、練習も楽しめていますしこれから頑張ってアピールして試合に出られるようにしていきたいなと思っています」

かたや、リーグのルーキーの得点記録を更新するペースで活躍する三笘と、コツコツと練習に取り組む神谷と、立ち位置の違う両選手だが、子どもたちを前に改めて継続することの大事さを感じたようだ。

(取材・文/江藤高志 写真提供/川崎フロンターレ ©KAWASAKI FRONTALE)

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