「川崎フットボールアディクト」

先制点を奪いながら、鹿島の圧力を跳ね返せず。波乱含みの試合は1−1で終了/J1 第27節 鹿島vs川崎【レポート】

J1 第27節
11月14日(土)(17:03KICKOFF/等々力/13,463人)
鹿島 1 – 1 川崎

■奈良竜樹の名前と試合開催
鹿島の先発に奈良竜樹の名前を見て、少しばかり驚かされた。今季フロンターレから鹿島に移籍した奈良にとってこの試合は、9月9日の仙台戦以来の出場で、この間の12試合連続でベンチ外だったからだ。試合後の会見を聞く限り今季は負傷が重なっていたようだが、それにしても今季2度目の先発出場のチャンスが古巣フロンターレ戦になったのは驚いた。

もちろん奈良出場の背景に試合日の朝に伝えられたニュースがあるのは記しておく必要がある。鹿島からはまず選手1名の新型コロナウイルス感染の判明の事実が伝えられ、その後、濃厚接触者6選手の出場を見合わせた上で、試合を開催する旨が発表されていた。

新型コロナウイルスへの感染者が判明した場合、試合開催に向けたやり取りは煩雑を極める。Jリーグでは自治体との連携を重視しており、サッカー関係者だけで決められる話ではないからだ。そういう意味で、試合後にこの件について聞かれた脇坂泰斗の次の発言は重たい。

「こういうアクシデントがあったにも関わらず、ゲームに入れたっていうのは。もう鹿島アントラーズさんのスタッフの方やフロンターレのスタッフの方が、僕たちに試合に集中させる環境を作ってくれたからだと思うので。そこはそれに感謝してゲームだけに集中してできたので。そこに尽きるかなと思います」

試合開催の背景に、表には出てこない両チーム関係者の努力があったことに思いを馳せながら、試合を振り返っていきたい。

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