「川崎フットボールアディクト」

日本一の強さを示せるか。複数タイトル獲得のための最初の関門を突破したい/天皇杯準決勝 川崎vs秋田【プレビュー】

リーグ最終戦のあと、優勝報告会と中村憲剛の引退セレモニー、Jリーグアウォーズを経て、フロンターレにとって今季最後の大会が始まる。気持ちの切り替えや、ジャイアントキリングを狙うJ3チャンピオンを相手にどう戦うのか、以下の点で見ていきたい。

ポイント1「秋田の守備」
ポイント2「セットプレーに注意」
ポイント3「複数タイトルへの挑戦権」

■ポイント1「秋田の守備」

天皇杯準々決勝で、J3王者の秋田が広島県リーグの福山に対し3−1で勝利。フロンターレの対戦相手となることが決まった。

秋田は今季のJ3を席巻。J2昇格とJ3優勝を決めた28節のG大阪U23戦まで28戦無敗の無双ぶり。ただ、29節の富山戦でのシーズン初黒星を皮切りに優勝決定後の6試合を6戦1勝2分け3敗と失速している。昇格決定後の難しさを経験した形だ。

その秋田の特徴は状況に応じて使い分ける守備と、セットプレーからの得点力。脇坂泰斗は秋田の印象を次のように述べている。

「前に強い選手がいて、速い選手がいて。そこに奪ったらすぐ預けて、勝負してくるっていう印象があるので」

秋田の特徴の一つである前線からの守備とそこからのショートカウンターについては、前線の2トップが入れた守備スイッチに対し2列目以降の選手が連動。囲い込んでからの守備に強みが見られる。福山との天皇杯準々決勝での先制点は、前からの守備で誘発したパスミスを高い位置でカットしてのものだった。

今季の秋田の強さを特徴づけてきたのが、この勢いを持って前から取りに行く攻撃的な守備だった。当然のことながらこのフロンターレ戦でもこの武器を振り回す時間帯は出て来るはず。もちろん、今年日本で一番強いチームになったフロンターレとしてはフロンターレ最大の武器の一つであるパスワークで対抗したいところ。そういう意味で、秋田のプレスに対し自信をもってパスを使えるのかが試合を動かすポイントになる。ちなみに技術の差を走力が埋める余地はあるためつなぐ場面と蹴る場面の判断を正しく、素早く行う必要はある。

■ポイント2「セットプレーに注意」

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