「川崎フットボールアディクト」

思いのこもった試合と、示した強さ。総力戦をサイド攻撃で勝ち切る/J1 第2節 vs仙台【レポート】

J1 第2節
3月6日(土)(14:04KICKOFF/ユアスタ/9,005人)
仙台 1 – 5 川崎

■10年目の再戦

震災から10年目の節目のシーズンのホーム開幕戦の相手として、仙台はフロンターレを選んでくれた。今シーズン、8季ぶりにチームに復帰することになった手倉森誠監督は、そんな試合の意味について口にする。

「ベガルタ仙台にとってね、まあ両チームにとって特別なゲームで、我々にとってはホーム開幕戦でね、王者川崎に、なんとか牙をむいて、被災地に勇気と希望を届けたい試合でした」

震災に襲われた10年前。等々力で実現した再開試合でフロンターレは手倉森監督率いる仙台に逆転負け。その時も手倉森監督は被災地に対し「希望の光になろう」と選手たちを鼓舞していた。10年の時を経て戦う彼らのモチベーションは、当時と同様に高かった。

蜂須賀孝治は、この試合に対し「最高の舞台だなと思って」臨んでいたのだという。

「震災から10年という節目の年で、復興記念マッチっていうことで、相手が川崎フロンターレで」と話す蜂須賀は「今日の試合に勝ったのと負けたのとでは、天国と地獄ぐらい、未来が変わると思って。人生左右すると思って、臨みました」と試合を振り返る。

だからこそ蜂須賀は1−5のスコアには打ちひしがれてしまっていた。

「結果5-1で、ちょっと歯が立たなくて、震災で亡くなってしまったサポーターの人とかもたくさんいると思うんですけど、その人たちのことを考えると、本当にやってはいけない試合だったなと思います」

■メンバー入れ替えの効果

そんな試合はメンバー表で驚かされてのスタートとなる。鬼木達監督はリーグ戦開幕2連勝のメンバーから6枚の入れ替えを敢行。特に最終ラインのCBコンビを山村和也とに車屋紳太郎の置き換えには驚かされた。最前線の入れ替えはまだしもCBを2枚とも入れ替えるのはリスクが高いからだ。このメンバー編成の理由について鬼木監督に聞いた。

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