「川崎フットボールアディクト」

家長昭博の決勝点を呼び込む三笘薫の突破と、1−0の勝利に導く守備陣の粘り。チーム力で掴んだ勝ち点3/J1 第4節 vs柏【レポート】

J1 第4節
3月13日(土)(17:33KICKOFF/等々力/4,744人)
川崎 1 – 0 柏

■家長昭博の敬意

家長昭博のシュートは、パスのようだった。わずかにバウンドしていたボールをうまく殺しての、優しいゴールだった。ゴール後の家長は敬意を込めてひとりの男を指差した。「お前だよ、お前!」とアピールした家長の視線の先に待ち構えていたのは三笘薫だった。後半80分のことだった。

要所を締めてきた柏に対し、フロンターレは攻めあぐねていた。ピッチのあらゆる局面で激しいバトルが繰り広げられボールを思うように保持できず。選手間の距離が遠く、こぼれ球を拾いたくても柏の選手に次々と回収されてしまった。

0−0で推移する試合も終盤に差し掛かり、等々力には引き分けの可能性が漂い始めていた。

そんな時間帯の三笘の仕掛けは、やはり強烈だった。辛抱強くフロンターレの攻撃を封じてきた柏守備陣にすれば、疲弊した試合終盤の三笘のドリブルはさぞかし難儀な対応になったはず。ネルシーニョ監督はこの失点について「川崎の選手みんな、個々のクオリティが非常に高いので。結局、流れの中で、最後三笘選手の個人技にやられたというところ、失点シーンに関してはですね」と脱帽。と同時に、その三笘に対応した高橋峻希についてフォローしていた。

「三笘選手の個人技でやられたって言ってしまうと、高橋峻希を責めてるような感じになっちゃうんですけど。そこは勘違いし欲しくないんで。はっきり言っときますけど、別に峻希の事を責めたいわけじゃなくて、あくまで、相手のクオリティですね。個々のクオリティの部分にやられてしまった。そういう内容だったと思います」

高橋は悪くない。三笘がすごいんだという発言だった。

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