「川崎フットボールアディクト」

前節アシストの三笘薫は神戸とどう対峙するのか。中盤の勝負で上回り、先手を取りたい一戦/J1 第5節 vs神戸【プレビュー】

神戸戦を前にした練習はメディア向けにも非公開となった。ということでメンバー編成が見えてこない試合になるが、大胆にローテーションしてきた鬼木達監督の選ぶ選手は楽しみでもある。そんな神戸戦に向け、以下の点について論じていく。

ポイント1「頼もしさの漂う三笘薫」
ポイント2「中盤で上回りたい」

■ポイント1「頼もしさの漂う三笘薫」

三笘薫の受け答えは普段と変わらないものだった。淡々と、かつ理路整然とした発言は淀みなかった。浮かれるでもなくもちろん沈み込むでもなく。ただ、自らが定めた目標には向かっているようだった。

三笘は神戸戦を前に3月15日に行われたweb取材に出席した。柏戦では家長昭博が決めた決勝点をアシストしており取材陣も話が聞きたい選手の筆頭だった。その三笘は取材の冒頭、今季の現在までの活躍について問われている。すなわち1ゴール2アシストの結果について。

「悪くないかなと思ってますけど、取れるところもありますし、アシストもっとできるところもありますし。もっともっとチャンスを自分から作っていけば、もう少し行けると思うので。徐々に積み重ねていきたいなっていうのは思ってます」

通常の三笘は常に謙虚で、時にあまりに低い自己肯定感が心配になるレベルなのだが、この時は開口一番「悪くないかなと思ってますけど」と、留保付きながらも前向きにコメント。手応えを感じていることが伝わってきた。ビッグマウスぶりが話題になった新体制発表会見での一コマはもちろん演出で、通常の三笘は謙虚。その三笘が手応えを口にしているのだから、彼自身やれている実感はあるのだろう。もちろん「もっともっと」と上を目指す姿勢はいつもどおりでそれはそれで頼もしい。

その三笘は柏戦のアシストについて「ボールを受けた時に縦にスペースがあったんで。仕掛けられるシチュエーションでしたし。中に、えぐった時にうまくマイナスに家長選手が見えたので。タイミングをうまくずらして、いい所にパス出せたかなと思ってます」と振り返っている。

スピードのある高橋峻希との1対1だったということでその点について深堀りされ「初速の所は自信ありました」のだとも述べている。

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