「川崎フットボールアディクト」

鬼木達監督「慣れっていうものを、もう1回無くすと言うか。そこのところで引き締めっていうものはもう1回やろうと」(コロナ対策について)【麻生レポート】

昨季に引き続きコロナ禍の中でシーズンが進んでいる一方、先日の多摩川クラシコでは「スタジアムにおける感染対策の効果確認のための調査および調査」の実施のため、入場可能数の上限が引き上げられた。17,615人を集めたスタジアムでは二酸化炭素濃度の測定や、観客のマスク着用率の計測など各種の科学的調査が実施された。着々と日常に戻るための準備が進んでいる一方、コロナ疲れやコロナ慣れ、変異株などの流入の影響もあるのか、ここに来て感染者数は増加傾向にある。

そうした社会全体の流れの中で、体調管理に人一倍気を使っているはずのJクラブでも感染者を出すクラブが目立ち始めている。特に年明けからその傾向が続いており今季J1を戦う20クラブ中、これまでトップチームの選手に感染者を出していないのはざっと調べた限り、横浜FC、湘南、大分、そしてフロンターレの4チームとなったようだ。

そんな社会情勢を踏まえ、鬼木達監督にコロナ対策について聞いてみた。今後何か特別な対策を取る事はありえるのかどうか。

鬼木監督はそのときどきの状況を見ながらだとしつつ、これまでの対策について再確認の必要性について検討したばかりだったと話す。

「今日(4月12日)も実はそういう話になりまして。やはり少し増えてきているというところで、もう1回再確認というか」と話し始めた鬼木監督は具体的な内容に言及した。

「クラブハウスでの過ごし方だとか。あとは自分たち、一人一人の移動なんかもそうですけども。そこら辺のところ。あとは練習の中でのちょっとした所の水の取り方ひとつを取ってもそうですけども。いろんなところでもう1回見直そうという話は、あのクラブを通して、自分を通して、話したというところなので」

その一方で「何かをまた改めて、すごく何か、きつくするってことではなくて」とのこと。クラブ独自の規制を強化するというよりも「慣れっていうものを、もう1回無くすと言うか。そこのところで引き締めっていうものはもう1回やろうと」いうことで、伝えたという。


キャンプで見かけた練習用具全てのアルコール消毒は今も続けられており、また選手個々が自分用のドリンクボトルで給水している姿も見慣れた光景となった。他クラブと同程度の対策は今季も続いており、そこまでした上で仮に感染者が出てしまうのであればそれは仕方ないのだとも話していた。

「それで出てしまったらもう仕方ないことなので。やれることをしっかりやって、という話は改めてクラブからも自分からもしました」

どれだけ対策を取ったとしても社会と完全に隔絶して生活することはできない。そういう意味では他チームと同様にフロンターレからいつ感染者が出てもおかしくない状況は続いている。選手にとっては大変な日々が続くが、ハイリスクな行動だけは控えてもらい、その上で感染者が出たとすれば、それはやむを得ないことと受け止めてほしいと思う。

(取材・文・写真/江藤高志)

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