「川崎フットボールアディクト」

リスク管理に寄せた試合運びで今季14勝目。らしくはない試合内容で札幌に雪辱/J1 第14節 vs札幌【レポート】

J1 第14節
5月16日(日)(15:03KICKOFF/等々力/4,932人)
川崎 2 – 0 札幌

■セーフティーに入った前半

落ち着かなさの度合いで言えば、仙台戦を超えていた印象を持った。

いわゆるオールコートマンツーマンを採用する札幌が、激しく前から出てくる守備に対しフロンターレは無理につなぐことをしなかった。

この札幌戦を前に鬼木達監督は「本来であれば、そういうマンツーマンディフェンスっていうものを一番自分たちが崩していける、戦いをしなくてはいけないかなと、いう風に思ってます」と語っており、パスで対抗する地上戦で殴り合うスタイルを取るものと思っていた。

だから、ロングボールを多用する試合運びには少しばかり驚かされた。この件について試合後に鬼木監督に聞いてみた。前半のロングボールの多さと、それが故に試合が落ち着かなかったということについての所感についてだ。

鬼木監督は「単純に今日はスタートのところで自分の方からそういう指示を出しました」と回答するとそれに続けて「ロングボールというか、背後を狙っていこうと、いう話を」したのだという。また特に試合開始直後の立ち上がりの時間帯について意識して行うよう伝えたのだという。そうすることで「チームとしてそういうものを揃えながら、多少なんですかね。難しい展開になったとしても、最初のところで相手の勢いを出させない」ことを意識させたのだという。

こうした試合運びについて鬼木監督は「自分たちのやり方っていうものだけにね、こだわらずに。少しゲームのプランなんかも考えながら、今日はスタートしました」と述べることでフロンターレのスタイルからは外れていたということを認めている。らしさを失ってでも勝ち点3を奪いに行く姿勢を示したということであろう。

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