「川崎フットボールアディクト」

井川祐輔「日本のスポーツでビジネスにするのは結構難しいと思っていて、難しいということは伸びしろがあるということ」(4/4)【インタビュー】

■セカンドキャリア

――セカンドキャリアについてのイメージは?
「うんとですね、どういうイメージ持たれてると言ったら何て言えばいいかわかんないんですけど。まぁ今の僕の話から察してもらうと、僕、人と同じことをやるのが好きじゃなくて。違う道に行きたいっていうのがどこかしらあります。で、一度きりの人生楽しみたいっていうのもめちゃくちゃあるので。その中で何が自分楽しいのかなって考えたのと、今後自分ってどうなればいいんだろって、色々と香港の時に考えてて。その中で帰国した大きな要因は二つあって、まずコロナです。これで本当に何も出来なくなっちゃって。香港って日本と違って結構厳しいって言うか、トップダウンが早くて制限がぱぱっと早いんで。もうグランドも使えないし。外も出れないし。本当に制限がかかっちゃって、何もできなかったんですよね。本当に子供達1年間ぐらい学校行けなくてオンラインばっかで。制限は2人以上でご飯屋さんは無理。外運動場は6時まで、みたいな感じなんですよ。で、このままだとちょっと大変だなっていうのはひとつで、二つ目はプライベートレッスンみたいなのやらせてもらってたんですね、このコロナ禍でも。その時にやはり、その使える場所が本当に一つぐらいしかなくて。そこでいろんなコーチが来るんですよ。プライベートレッスンのコーチ達が。それは若い子達から、本当に50ぐらいのおじさんが子供たちにサッカー教えてるんですけど。それを見た時に僕このまま香港に居たらこうなるなと思ったんですよ。50でも子供達を教えてる、俺の人生これでいいのかって結構自問自答してることがあって。サッカーしか知らないし、サッカー界にすがって生きていくのかなって、結構僕は考えちゃって。そんな時に、どうやって自分アップデートできるんだろうって考えた時期があったんですよね」

――人生について考える機会になったわけですね。
「僕は今デュアルキャリア株式会社という会社に所属してるんですけど。そこの社長の嵜本晋輔って僕の大親友なんですけど、というか唯一の親友なんですけど(笑)、彼が前からずっと帰ってこいよって言ってくれてて。で、やっぱビジネスを学びたいってずっと思ってましたし、引退していった先輩方を見ててもやはり長年お世話になったクラブチームに再就職したり、サッカースクールのコーチとかやったり。また、もしくは、全く違う形で就職される方がいっぱいいる中で、僕はビジネスを学びたいっていうほうが強かったんですね。
今僕はスポーツビジネスをやらしてもらってるんですけどなんかすごくやりがいがあるし、自分の人格を作ってもらったのはスポーツだと本当に思ってるんで。この日本のスポーツ界の発展にどう関われるのかな。しかもビジネスの観点からっていうのは、自分のやりがいだしやりたい事だってめっちゃ思ってるんですよ。そういう意味で、サッカー界の中からでなくて、外側からどうやってスポーツを盛り上げたり、あのマネタイズしたりマーケティングをお手伝いさせてもらうかっていうことを今やってて。ゆくゆくはそれで、ビジネスを学んで、例えばフロンターレの社長になるとか。なんかこう自分でこの会社を大きくして、スポーツ界に還元するとか。そういうビジョンを今ザックりですけど考えてて、今日々、新入社員やってます」

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