交錯する矜持とそれぞれの責任感。柏を1−0で下しACLへ/J1 第8節 vs柏【レポート】
J1 第8節
4月9日(土)(19:03KICKOFF/等々力/17,471人)
川崎 1 – 0 柏
■熱意と責任感と結果
フロンターレが際どく1点差で柏を下した試合には、プロサッカー選手としての矜持を示す男たちの戦いの舞台でもあった。
その一人目に上げたいのがジョアン・シミッチだった。
シミッチは昨季、期待されて新加入しシーズン序盤はアンカーのレギュラーポジションを獲得。コンスタントに出場時間を伸ばしたが、橘田健人の急速な台頭、というべきか。鬼木達監督から与えられたタスクについていけなかったのか、シミッチは突然ポジションを失い、リーグ戦終盤にはベンチ外の処遇に甘んじるというシーズンを送っていた。
今季も富士フイルム杯には先発出場したが、前半だけで交代を余儀なくされ、またもベンチ外に。柏戦は、そんなシミッチが先発復帰していたことに率直に驚いたが、序盤に発生したいくつかのミスにも動じずに、90分間のフル出場で勝利に貢献した。
そのシミッチの起用について鬼木達監督は「トレーニングのところから、かなりエネルギーを感じていた選手の一人だった」のだと指摘。またそのエネルギーが「自分だけではなくて、他の選手にも伝わるぐらいやってい」たことも、起用の理由だったと話す。
もちろん「頑張ってればメンバーに入れるって訳ではないですけども」とも釘を刺す鬼木監督だったが、逆に言うとこれが温情采配ではないということ。出場に値する実力をシミッチが示していたことが、今回の先発フル出場につながったことになる。
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