「川崎フットボールアディクト」

大関友翔「レベルに応じてプレーを選択」【コラム】

大関友翔について22年6月28日に、23年シーズンからのトップ昇格が発表された。

その大関については、昨季見た試合でのドリブルが印象に残っていた。

2021年10月10日のプリンスリーグ関東第15節の前橋育英高戦で、細やかなステップで相手を外すドリブルに思わず見とれた。

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その大関が背負うのが18番だったことから、三笘薫にあやかった番号なのかと思ったほど。それほどまでに強烈に印象に残るドリブルだった。

その大関のプレーについては、直近のプレミアリーグでの試合取材の中で、期待していたドリブルが鳴りを潜め、むしろ球離れの速いパスが目立つスタイルに転換されていた。もちろんボランチでプレーしているということもあるのだろうが、プレースタイルの変化の大きさに戸惑うレベルだった。そんな大関に先日の横浜FCユース戦後に取材する機会があったので、気になっていたプレースタイルの変化について聞いてみた。

大関は、リーグのレベルアップに対応する必要があったとその理由を話し始めた。

「プレミアのレベルになって、相手のプレッシャーも激しくなってますし」

さらにチームメイトの特徴を活かす意味もあるのだと話す。

「やっぱり前のトラ(岡崎寅太郎)だったり、キシン(五木田季晋)っていうのは、FWでドリブルだったりシュートっていう特徴を持っているので。その人達を生かすっていうところで、自分の力を出せればなということでやってます」

チームとしてまず意識することは試合に勝つこと。そのためには点を取り、失点しないよう試合を進める必要がある。だから、ボランチの大関は、チームの勝利のために最もいい方法を選んでいるとも言える。すなわち、前線にいい形でボールを渡すこと。そしてロストの可能性もあるドリブルを減らすことでリスク管理しているということ。全てはチームが勝つために。そのために、自らの力を出したいと話していた。

その時々で状況を判断し、必要なプレーを選択できる大関は昇格初年度のプレミアリーグで10戦無敗のチームの心臓としてチームを牽引している。そんな大関の、トップでのプレーはどんなものになるだろうか。

(取材・文・写真/江藤高志)

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