脇坂泰斗の練習通りと、山田新の献身性と/ルヴァン杯準々決勝第1戦 vsC大阪【レポート】
ルヴァン杯準々決勝第1戦
8月3日(水)(19:03KICKOFF/ヨドコウ/9,998人)
C大阪 1 – 1 川崎
■練習通り
劣勢に立たされていた前半。試合の様相を変える脇坂泰斗の一振りの極意は「練習通り」だった。
頻発されるミスの影響もあり、なかなか流れをつかめずにいた前半33分。右サイドの宮城天からの鋭いパスを受けた脇坂がそのままターン。ボールを足元に置いたままの脇坂が左足を振り抜いてゴールに突き刺した。名手キム・ジンヒョンが一歩も動けないファインゴールだった。
「天が前を向いた瞬間、スペースがあったのはわかってて。少し早めで受けようかなっていう予備動作をしてたんですけど」
宮城天が右サイドで運んでいた時、脇坂はボックスのかなり手前からパスを要求し続けていた。宮城からのパスは出てこなかったが、脇坂はそれでも「顔を出し続けて、微調整しながら」パスを要求し続けていた。
宮城と対峙していた鈴木徳真は、味方選手の帰陣のための時間を作ろうとバックステップを踏み、その狙いがある程度成功していた。すなわち奥埜博亮が脇坂に追いつき、鳥海晃司とサンドする形に持ち込めていた。
その奥埜を間接視野で見つつ、逆足に来たという宮城からのパスを脇坂はゴールで仕上げた。
「左足に欲しかったんですけど、天のパスが右足に来たので。奥埜選手が少し間接視野に入ったので。そこをかわせば、という感じだったので。あとは練習通りにというか、自分の感覚を信じてターンして。あとは一瞬でいいところに置けたので。キーパー一瞬見れたので。ニアに、決めれました」
普段の練習からピタピタと止めてきた脇坂だからこそのファインゴールは、浦和戦を反省してのものだったとも話す。
「意外と一瞬しかなかったんですけど、冷静だったかなと。浦和戦は力んで外してたところもあったので。その反省は絶対に持って行こうと思ってゲームに入ってたので。ああやって、きれいに決まってよかったです」
積み重ねてきた練習と、試合での悔しさをしっかりとゴールという形で昇華させる先制点となった。
■前向きなミス
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