中野吉之伴フッスバルラボ

【U13TR】コミニュケーションをテーマにしたトレーニング

▼ ウォーミングアップ2
パスをしながらいろんな動きをしてみよう

【オーガナイズ】
ピッチサイズ:ウォーミングアップ1と同じ
人数:ウォーミングアップ1と同じ
時間:15~20分

【練習内容】
4人一組でそれぞれにボール1つ。グリッド内で自由に動きながらパス。最初は同じチーム内でだけパスを回す。

①2タッチでパスを回す。ファーストタッチは足元にボールを止めるのではなく、すぐ次の動きに行けるところへ運ぶ。
②3タッチでパスを回す。ファーストタッチでコントロールしてから次のタッチまでのスピードを速く。スペースにボールを運んでからパス。
③順番を決めてその通りにパスを回す。例)赤→青→黄→緑

④ボールタッチ数はコーチの合図で2タッチと3タッチを交換する。
⑤パスを回しながらコーチの《1》から《4》までの合図でアクションを行う。
《1》は同色4人で集まる。
《2》は2色2人ずつ4人で集まる。
《3》は3色2人ずつ6人で集まる。
《4》は4色1人ずつ4人で集まる。
間に合わなかったり、最後になったグループは腕立て3回といったちょっとした罰ゲームをつけると盛り上がる。
⑥フリータッチでパスを回す。コーチが《ビブスの色》を呼んだら、その色のチームは他のチームのボールを奪いに行く。時間は30秒間。ボールを奪われたチームは腕立て伏せ5回。

《注意点・バリエーション》
それぞれのグループが狭いエリアでパス回しをしてしまうときはどうしよう?

①「グリッド全体を使おう!」というコーチングでアプローチする。
②「味方のパス距離は5m以上で!」という比較対象を設定。
③「パスを出したら外のマーカーにタッチ!」というルールを追加。
④グリッドを4分割し、それぞれのエリアに1人ずつというふうにプレーゾーンを分けるというのもいい。

ウォーミングアップ1で取り組んだコミニュケーションのとり方を大切に、この練習につなげていきたい。「しっかりやれ!」「雑にやるな!」といった言葉では受け取り方次第になってしまう。どんなプレーを求めているのか、どんなところに気を付けて行わなければならないのかという具体的な修正や指示で刺激を与えたい。

▼メイントレーニング
ボールキープゲーム:4対4+4フリーマン

【オーガナイズ】
ピッチサイズ:ウォーミングアップ1、2と同じ
人数:4人×3
時間:30分

【練習内容】
4人一組3チームで行う。残りの1組はグリッド脇で3対1やパス練習。
2チームがグリット内、1チームはフリーマンとして両サイドに1人ずつとグリッド内に2人。フリーマンはボールキープしているチームの仲間としてプレーする。
まずどちらかのサイドのフリーマンへパスを渡し、逆サイドのフリーマンにパスを届けたら1点。
1セット4分で交代。全部で6セット。

【注意点・バリエーション】
ウォーミングアップ2でやったことを生かして、スペースを見つけてボールをもらう動きを意識してもらう。

ボールキープをするときは、できる限り攻撃方向を定めて行うことが望ましい。攻撃側は《どこからどこへボールを運ぼうとしているのか》、守備側には《どこからどこへボールを運ばれたらダメなのか》を意識しないとゲーム理解に結びつかないし、プレーの優先順位を理解できなくなる。

ボールタッチ数はつけない。逆に《3秒以内にパス》というふうにボール保持時間で制限をかける方がいい。

《ダイレクトパスだけで逆サイドのフリーマンまでパスを届けられたら3点》というふうに特別ルールで素早いパスを促すのもいい。

細かい技術的なミスについてはいちいち指摘しない!ミスをしたことは本人が一番わかっている。どんどんチャレンジさせて、上手くいった時に褒める方が成長につながる。

▼ゲーム形式
8対8で紅白戦

【オーガナイズ】
ピッチサイズ:自由
人数:8対8
時間:12分×2

練習の最後には必ずゲームを行う。子どもたちはこれをしに練習に来ているといっても過言ではない。絶対に外してはいけない。僕は最低でも20分の時間は取るようにしているが、可能ならいつでも30分はとってあげたい。

指導者がガミガミ言いすぎるのは普通にNGだ。自由に解放されてサッカーを仲間とできる喜びを感じることが一番大事。

でも何もしない、何も言わないだと《サッカーの楽しさ》を伝えることができないことも多い。なので、ハーフタイムをしっかり取ってミーティングを行うべきだと思う。指導者が2人いるならそれぞれのチームを担当したり、一人だったらみんなに対してポイントを伝えて、その後チームごとに自分たちでミーティングをさせることを推奨する。

自由でサッカーというのは、わがままにサッカーをしていいということではない。

どんなふうにプレーするのかをそれぞれが理解して、納得してプレーすることで、みんなが夢中になれる

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