中野吉之伴フッスバルラボ

ドリブルがうまいって何なのか? 日本ではドリブラーだが、ヨーロッパでは違う捉えられ方がされている

▼読者からの質問4

うちの子のクラブはドリブル中心のトレーニングがとても多いです。とにかくボール扱いを重要しているようで、コーチも「子どものときにボールフィーリングを養うことは大切です」と言っています。親としてもボール扱いが上手くなることは嬉しいですし、子どもにとっても必要なことだということはわかっています。

でも試合を見ていると、「そこでドリブルはよくないよね」「相手が3人もいるのに」という場面でもドリブルしかしません。小さい頃はそれでもいいのかなと思っていたのですが、小学校4年生頃からは「どう考えても無謀としか言えないのかな」とサッカー未経験ながら感じています。

そこで質問です。

ドイツでは、ドリブル中心のサッカークラブやサッカースクールはあるのでしょうか?

▼中野からの答え

ドリブル中心のクラブやスクールはありません。

ドイツだけではなく、世界中どこを探しても「ドリブル塾」のようなスクールはないと思います。もちろん、くまなくチェックしたわけではないのでひょっとしたらあるかもしれませんが、少なくとも自分がこれまでヨーロッパをいろいろと回り、現地のいろんな方に話を聞いてきた限りでは、「ヨーロッパや南米にそうした活動をしているところがある」ということは一度も聞いたことがありません。

「ドリブルばかりさせるクラブ」も聞いたことはないです。

ドリブルをする子はたくさんいます。誰だってドリブルでさっそうと相手を抜き去った瞬間の快感を味わいたい。チーム内でうまい子がドリブルで状況を打開しようとするシーンはもちろんあります。指導者にしてもドリブルすることを認めないなんてことはありません。だけど、所構わずドリブルをさせるなんてチームは一つもないです。

なぜドリブルばかりのサッカーだとダメなのか?

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