ボールを奪った後のプレーアイディアを、子どもに具体的な選択肢として明示しておくことが指導上でも重要だ
▼「ボールを奪った後、どうプレーすべきか」というアイディアを与えているか?
一時帰国時にジュニア年代のサッカーを見学していると、せっかくうまく相手からボールを奪い取ったのに、その後どうしていいのかがわからない子どもを見受けることがある。とりあえず、その場を乗り切るためにボールをキープしようとしたものの、相手に奪い返されて逆にピンチを招いてしまい、監督やコーチから「何をやってんだ」と怒鳴られてしまう。
では、ボールを奪い返された責任はこの選手だけにあるのか。
1対1の対応でスムーズに相手に体を寄せてボールを奪い取れることは、確かな能力だ。なのに、ボールを奪った瞬間に動きが止まってしまうのはなぜか? それは「次にどんなプレーをしたらいいかわからない」からではないだろうか。
そこで、今回は「相手チームからボールを奪ったときの選択肢」について考えていきたいと思う。まずは、ボールを奪われた瞬間の選択肢について振り返りたい。5月特集「初心者コーチのためのサッカー分析講座」vol.3で、次のような指摘をした。
・ゴールを守るためにすべきプレーの優先順位がわかっていないと、どれだけ素早く「切り替え」ても実際にプレーでは反映できない
・「どんな流れ、どんな局面だと味方がボールを失う可能性が高そうか」を判断できるようになることが望ましい
つまり、守備から攻撃への切り替えはそこがポイントになる。
(残り 3283文字/全文: 3871文字)
この記事の続きは会員限定です。入会をご検討の方は「ウェブマガジンのご案内」をクリックして内容をご確認ください。
ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。
会員の方は、ログインしてください。
外部サービスアカウントでログイン
Twitterログイン機能終了のお知らせ
Facebookログイン機能終了のお知らせ