本田圭佑の響く言葉,自然に出てくる日本とドイツの違い『今週の清水英斗おすすめ3本』(J論)

中野吉之伴「子どもと育つ」

A代表の試合を詳細に分析し、トップがトライ&エラーを繰り返してドイツはシステマティックな流れ作り、指導者ライセンスに反映させていった。【【ドイツの育成コーチによる鼎談vol.2】

先日「ルクセンブルク×セネガル」戦を取材後、ケルンを訪れた。普段だとホテルに泊まって翌日また移動とか、部屋で原稿書きとかでゆっくりする暇もないのだが、その日は時間が取れた。そこで、仲のいい日本人指導者仲間に声をかけ、一緒に食事をした。それぞれの近況報告を終えると、ドイツサッカーの育成・ライセンス事情から日本サッカーとの比較など、話は多岐に広がっていき、アッという間の時間が過ぎた。

たまたまおもしろくなりそうな予感がしていたので録音しておいた。今週(月曜&金曜)はそれをもとにドイツ在住指導者3名による鼎談を届けたい。実際は他にも参加者がいて、もっといろんな話があったが、ボリュームが多すぎて収拾がつかないところもあるため、ある程度まとめた。その点についてはご了承いただきたい。

【登場人物】
・落合貴嗣(おちあい たかつぐ)
29歳。ブンデスリーガ3部「SCフォルトゥナ・ケルン」U19のGKコーチ。ケルン体育大学在学中。スポーツパフォーマンス学部。DFB公認B級ライセンス所得。DFBGKコーチ養成研修修了
「クラブではDFBから育成クラブとしての認可をもらうためにGK育成コンセプトの作成もしておりますので、ここでの経験や知識を活かして、将来的には僕を必要としてくれる方や子どもたちの元でGK育成に関わることができればと思っております」

・力石尚(ちからいし しょう)
31歳。同クラブU12セカンドチーム監督。ケルン体育大学在学中。スポーツパフォーマンス学部。DFB公認B級ライセンス所得
「将来的には一番上のプロコーチライセンスを所得し、プロクラブのトップチームで監督を目指しています」

 ▼前回の続き…

 力石「僕も体育大で勉強しましたけど。大学は『大学の勉強で』という感じでしたね。運動生理学とかやったけど、そこで終わりなんですよ。ケルン体育大学だとみんな指導現場を持っているし、大学で学んだことを指導現場に還元しているという意識は強く持っている。以前、中野さんとも話しましたけど、サッカーにおけるスピードの話で『どういう項目が?』となると、ドイツはすごく細かく分けられている。

コーディネーションにしても、バランス、空間処理、同時動作、連続動作とかいろいろ分けられている。それがサッカーにどのようにリンクできるのか、トレーニングに落とし込めるのか。それを一個一個、サッカーのスピード系だと『これとこれが』、コーディネーション系だと『これとこれがこのトレーニングだと同時にトレーニングできます』とか、さっきのトレーニングの話だと、スラロームしてシュートじゃなくて、2つゴールを置いたりという別の要素をオーガナイズとして加えることで、別の能力を鍛えるための複合的なアプローチを作り出すことができる。

そういう考え方を日本だとあんまり感じたことがなかった。それをドイツでそういう切り口とか見方とかを知ることができたのが、ここで学んだことの中でも特に大きかったことだと思います」

中野「ケルン体育大をはじめとする大学でだけ学べるのではなくて、協会がやっている講習会に行くと、そうした基本的な理論としっかり向き合うことが求められるというのがとても大事なんだと思う」

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