ロシア・ワールドカップの攻撃面への掘り下げに加え、各分野で活躍する有識者の議論をダイジェストで紹介する!
▼では、攻撃において大事なのは何だろうか。
ポゼッションはもう必要ない? いや、そういうことではない。これについてはマティアス・ザマーが芯を食った意見を述べていた。それは3日目に壇上インタビューの場だった。
「ポゼッションか、カウンターかではない。ボールを忘れないで。ただポゼッションの使い方を間違えてはいけない。機能するのはゴールという目的に向かっているときだけだ」
ボールを保持することを放棄してしまったら、サッカーの魅力はどうなってしまうだろうか。ボールを忘れてはサッカーにならない。まさにその通りだ。だからこそ、見習うべきはベルギーであり、クロアチアのサッカーだった。それこそが将来に向けて自分たちが向き合っていきたいサッカーだったからだ。
クンツはスペインの得点シーンも紹介した。
ゆっくりとしたビルドアップでリズムを作りながら、状況が整ったら一気にスピードアップ。イニエスタからイスコ、FWを経由してリターンパスを受けたイニエスタが突破。その折り返しをイスコが決めた。
この状況ではイスコがリターンパスを受けることもできたし、SBのアラバが受けることもできた。相手を引き付けることでわずかでもスペースと時間を作ることができる。そこからのシンプルなワンツーパスやドリブルでボールを運びながら、相手守備を崩す。それもゴールという目的に向けて動いていくことが肝心だ。
「プレーコンセプトとバリエーションのある解決策を持った正確なスピードサッカー」がキーワードになるとシュトライヒスビアは強調していた。
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