中野吉之伴フッスバルラボ

【月刊まとめ】3月の「子どもと育つ」を企画ごとに振り返る!

こんんばんは。
管理人の木之下です。

いよいよ、秋の香りが漂ってきました。今年は酷暑続きで、ジュニアサッカーに関わる選手や指導者をはじめ、保護者や大会等のスタッフも疲労の度合いが色濃く出ているのではないでしょうか。

ジュニアを専門に取材活動を続けているライターとしては「バーモントカップ」「ジュニアサッカーワールドチャレンジ」と全国規模の大会を全日見られたことはもちろん、現場で指導者やJFA関係者、またサッカー関係者といろんな話をできたことが収穫でした。

もう6年間ワーチャレを見続け、育成年代とはいえ、FCバルセロナの監督を3年連続でインタビューさせてもらっていることはとても刺激的で、毎年大きな挑戦の一つです。それは、海外の監督に直接取材したことがある方ならわかりますが、彼らはサッカーの本質を捉えた質問にしか目を合わせて答えてくれないからです。

つまり、ライターとしての度量が問われます。

目の前で繰り広げられているサッカーがどういうものなのか。それは当たり前ですが、育成年代ではチームにどんな接し方をしているのか、選手ごとにどんな言葉をかけ方をしているのか等でその時々のチーム状況を試合ごとに試合前後を含めて推しはかりつつ、数日間をサッカー的にも心理的にも細かく洞察していかなければ、会話が成立させられません。

与えられた20〜30分程度の時間が濃いほど、当然インタビューの中身はそれに比例して質の高いものになります。私は取材テーマを用意し、あとは会話の流れでしっかりと最低限テーマに沿うように進めますが、監督が切り返す言葉が意外なものであるほど自分の知識の深さや広さが問われるため、そこは日頃からのサッカーに限らない多くの学びが重要になります。

育成においてサッカーは大切な要素です。しかし、一つの要素でしかないのもまた事実です。それは海外クラブの監督や関係者と話せば話すほどそれが大きな事実であることに気づかされます。

そういうことを中野はブンデスリーガを含めた現場で15年以上立ち続け、さらに現場指導をしています。その知識や経験は日本サッカー界にとっても財産になるものだと、私は確信しています。中野だけでなく、いまは多くの指導者が海外で経験を積んでいます。ただ、そこには深い思いや野心もまた必要で、すべての人たちから掘り下げたくなるような学びが得られるかどうかはわかりません。だからこそ日本の指導者たちもそういうことを見極められるだけの度量が大事になると思いますし、日頃から貪欲に学ぶことが求められるのではないでしょうか。

引き続き、8・9月の特集は「国際コーチ会議で感じたこと、育成への取り組み」を行っています。この会議には、ドイツサッカー連盟・A級ライセンス保持者以上の指導者しか参加資格がありません。日本では絶対に見聞きすることのできない情報がたくさん今月も掲載されていますので、今月も応援のほどよろしくお願い申し上げます。

主筆者 中野吉之伴(【twitter】@kichinosuken

▼3月特集「ドイツの年代別指導とは」
vol.1
インテリジェンスのある選手とは? 年代別指導とは? ドイツで行われる「今」の育成からそれぞれのテーマを再考する
vol.2U7=幼稚園年代の指導はどのように行ったらいいのか?
vol.3U9=小学校低学年の指導とは? サッカーで起こる4つのメカニズムとは何か?
vol.4U9=小学校低学年のトレーニングはどうやって考案するのか?
vol.5U11=小学校中学年の指導とは? サッカーのメカニズムをどう広く深く伝えていくべきか?
vol.6U11=小学校中学年から学ぶ中盤というメカニズムをトレーニングでどう身につけるのか?
vol.7U13=小学校高学年の9人制は「11人制へうまく移行させたい」との発想で必要な知識を得て創意工夫する

▼連載「指導者・中野吉之伴の挑戦」(「footballista」提携企画)
第六回
欧州では勝利を目指すのは当然! その上での育成がスタンダードだ

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【過去の「月刊まとめ」】
2017年10月の「月刊まとめ」
2017年11月の「月刊まとめ」
2017年12月の「月刊まとめ」
1月の「月刊まとめ」
2月の「月刊まとめ」
3月の「月刊まとめ」
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▼木之下潤/【twitter】@jun__kinoshita
連載「チームコーディネーターの挑戦」
vol.1子どもたちは人間教育を受けに来ているわけではない。サッカーをやりに来ている
vol.2多くを伝えても響くとは限らない。子どもは小さく教えて大きく育てる

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