中野吉之伴フッスバルラボ

基本コンセプトがあるから個々のクオリティが生きる。そして、それらを生かすのが情熱

 ▼U20ワールドカップではなく、女子ワールドカップでもなく、日本代表の親善試合でもない。

私が今シーズン最後の取材先として向かったのは「ドイツ代表×エストニア代表」の2020年ヨーロッパ選手権の予選だった。マインツで開催されたこの試合に足を運んだ物好きな日本人ジャーナリストは他にはいない。それはそうだろう。でも、私にとってはとても興味深い取材対象だ。

ドイツで暮らしているからという理由もあるが、ドイツサッカー、ドイツ代表にはただのシンパシー以上のものを感じている。彼らの取り組み方・考え方にはいつも「なるほど!」と思えるものが見えるし、「それはどうだろう?」と思っても、ドイツの指導者仲間と「なぜいいのか? なぜそれではダメなのか?」を徹底的にディスカッションすることができる。

先日、ワールドサッカーダイジェストの特集で『今シーズンのブンデスリーガ・ベストプレーヤー選定』の座談会があったのだが、その席でもサッカーに関して熱い議論を繰り広げた。元ケルン育成部長のクラウス・パプストと元ドイツ代表DFルーカス・シンキビッツの二人と育成の在り方、指導者の接し方、指導そのものについて、互いが主張をぶつけ合う。あまりに盛り上がり、いつまでも話が途切れない。最終的にシンキビッツが美容院の予約時間があったため、お開きとなったが、それがなかったらもっと話し続けていたことだろう。このときのやり取りに関しては、今度WEBマガジンでもアップする予定だ。

さて、マインツでの「ドイツ×エストニア」の代表戦に戻ろう。

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