遠藤航、シュツットガルトでの現在位置。「僕はどこでも出れる準備をしている」「やっぱりプレーしたいのはアンカーのところ」【現地取材】
▼2部2位のシュツットガルトで出番を待つ日々
シュツットガルトホームスタジアムのメルセデスベンツアレーナには月曜日のナイトゲームで48624人が集まっていた。8分の入りといったところか。相手は今季まだ勝ち星がなく17位に沈んでいるボーフムだ。チーム状況もよろしくない。前節監督のロビン・ドゥットがチームを去り、アシスタントコーチのハイコ・ブッチャーが暫定で指揮をとっている。試合前の予想ではシュツットガルトが圧倒的に有利。だが、そうしたときこそ、試合は難しくなるものだ。
立ち上がりは完全にシュツットガルトのペース。小気味いい攻撃で圧倒的に押し込んでいき、狙い通りに先制点を挙げる。ボーフムは守備バランスがばらばらでこのままでは連続失点もおかしくないと思われていたが、前半途中からどうも流れが崩れてきた。がむしゃらなボーフムの前線からのプレスにシュツットガルトが苦しみだす。不用意につなごうとしてはミスパスを自分たちで誘発し、相手にリズムを明け渡してしまう。最終的には2-1で勝利をしたが、どこかバタバタした試合内容だった。
ベルギー1部のシントトロイデンからレンタル移籍の遠藤航はこの日、そんなチームの戦いぶりを外から眺めていた。加入から3試合でまた出場はない。本人は現状をどうとらえているんだろうか。
「まずはしっかり試合でアピールしなきゃ試合に出れないと思うので、まあ、ベンチで試合の雰囲気とか感じながら、自分がどういうプレーをするかっていうイメージを常にしていますけど。結構いろいろなポジションで練習でも試されているんで、どこで使うのかっていうのは特に明確にはなっていないですけど、とりあえず僕はどこでも出れる準備をしているってっていう感じです」
獲得を決断したSDスベン・ミスリンタートは「どんなクラブでも彼のようにいろんな形で起用できる選手をチームに持っていたいものだ。長い間彼の成長を観察していた」と話していたが、その多様性がバックアップとして重宝されるのか。あるいはその柔軟性を戦術変化の武器として活用されるのか。どんな立ち位置をクラブ内で築けるかは、今後のアピール次第なのは間違いない。
自身が願うポジションは「やっぱりプレーしたいのはナンバー6のアンカーのところ」と明かす。
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